アジアの複合遺産

黄山
早朝の黄山。シルエットでも奇松の様子がよくわかる。

■泰山
中国、1987年、文化遺産(i)(ii)(iii)(iv)(v)(vi)、自然遺産(vii)
道教五名山と言われる五岳(泰山、衡山、嵩山、華山、恒山)の中でももっとも偉大と言われる聖山で、標高1,545m、東嶽大帝と碧霞元君などを祀っている。かつては皇帝が天地に感謝をする封禅の儀式がここで行われ、そのための宮殿や祠が多数残っており、たとえば約7,000段の階段は秦の始皇帝が築いたものと言われている。文化遺産の登録基準のすべてを網羅しているうえに、その壮大な自然景観から自然遺産としても登録された。

■黄山
中国、1990年、文化遺産(ii)、自然遺産(vii)(x)
あまりに不思議な光景から仙郷と呼ばれる名山で、「五岳より帰りて山を見ることなし、黄山より帰りて岳を見ることなし」(明の地理学者・徐霞客の言葉。「五岳を見てしまったら他の山なんて見れない。黄山を見てしまったらその五岳さえ見れない」の意)の言葉で知られている。70以上の名峰に400以上の名勝があり、特に奇松、奇石、雲海、温泉は「黄山四絶」と呼ばれ、中国のもっとも偉大な景色が黄山に集まっているとさえ言われる。

楽山大仏
高さ71mの楽山大仏。ちなみに奈良の大仏は約15m。
■峨眉山と楽山大仏
中国、1996年、文化遺産(iv)(vi)、自然遺産(x)
杜甫、李白らに深く愛された霊山が峨眉山で、仏教四名山のひとつ。金頂は3,099mの高さを誇り、26もの仏教施設で山を貫いている。標高ごとに異なる生態系は聖地として古くから守られており、古代より変わらぬ姿を見せている。一方、世界最大の石仏が楽山大仏だ。楽山大仏は岷江、青衣江、大渡の3河の合流地点にある凌雲山に設置されており、川を鎮めるために90年の歳月をかけて建立された。

■武夷山
中国、1999年、文化遺産(iii)(vi)、自然遺産(vii)(x)
深い渓谷と奇岩に断崖絶壁、そこを流れる渓流が美しい名山。もっとも有名な名所は九曲渓で、川が9度曲がり18もの湾を形成することからこの名前がついた。絶壁に穴を穿って「船棺」と呼ばれる棺を収める奇観が広がるほか、山中には仏教遺跡、窯の跡や茶園などもあり、特に武夷山で採れる最高級の烏龍茶は世界的に有名だ。

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