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もう一つの国際的な学力調査 TIMSSとは?(4ページ目)

国際的な学力調査の代表といえばOECDの学習到達度調査(PISA)ですが、実はもう一つあります。それがTIMSSなのです。今回は、TIMSSの結果からみた日本の学力について紹介します。

伊藤 敏雄

執筆者:伊藤 敏雄

学習・受験ガイド

どうして学力が低下するの困るの?

さて、これまでTIMSSの結果について紹介してきましたが、PISA同様やはり学力低下を示す結果になっています。ところで、どうして学力が低下すると困るのでしょうか。

日本は、家電製品や自動車などものづくりが産業の中心となっている国です。このものづくりには、科学の技術や知識が必要不可欠ですので、教育の中でも特に理数科目の教育が重要になってきます。

学力が低下してしまうことは、科学の技術や知識が衰退することにつながってしまいますから、これは将来の日本にとってとても困ることになります。つまり学力低下=国力低下なのです。ですから、学力低下を今のうちにくい止める必要があるのです。

勉強は決して受験のためにあるのではない!

最後に、日本の中学生の理科と数学について「希望の職業につくために良い成績を取る」と思う割合を調べてみると、国際平均よりも低く、しかも年々低下していることがわかります。

<「希望の職業につくために良い成績を取る」と思う割合の変化>
数学 1995年 1999年 2003年
日本(中2) 55% 51% 47%
国際平均 77% 81% 73%
理科      
日本(中2) 40% 42% 39%
国際平均 53% 67% 66%
※割合は、「強くそう思う」「そう思う」と答えた生徒の割合


このような問題点は、理科や数学を「何のために勉強するのか」とか、「日常生活でどのように役に立っているのか」を実感することで、改善していくと思います。受験のための勉強ではなく、その先の将来を見据えた勉強を心がけて欲しいと思います。


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