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もう一つの国際的な学力調査 TIMSSとは?(2ページ目)

国際的な学力調査の代表といえばOECDの学習到達度調査(PISA)ですが、実はもう一つあります。それがTIMSSなのです。今回は、TIMSSの結果からみた日本の学力について紹介します。

伊藤 敏雄

執筆者:伊藤 敏雄

学習・受験ガイド

小学理科では、2位→3位へ

小学生の理科では4年生を対象に調査が行われた結果、前回(1995年)の調査で10位だったシンガポールが1位となりました。2位は台湾、3位は日本と、こちらもアジアの国が上位を占める結果になっています。

<小学4年の理科の国際比較>
TIMSS2003(2003年)  
国名 得点 1995年の順位
シンガポール 565 10位
台湾 551 不参加
日本 543 2位
香港 564 14位
イギリス 540 8位
アメリカ 536 3位
ラトビア 532 18位
ハンガリー 530 15位
ロシア 526 不参加
10 オランダ 525 6位


日本は前回の2位から3位へ、得点も前回の553点→今回の543点と10ポイント有意に低くなり、学力低下を示す結果になっています。

中学理科では、4位→6位へ

中学生の理科では2年生を対象に調査が行われた結果、前回(1999年)の調査で2位だったシンガポールが1位となりました。2位は台湾、3位は韓国と、こちらもアジアの国が上位を占める結果になっています。

<中学2年の理科の国際比較>
TIMSS-R(1999年) TIMSS2003(2003年)
国名 得点 国名 得点
台湾 569 シンガポール 578
シンガポール 568 台湾 571
ハンガリー 552 韓国 558
日本 550 香港 556
韓国 549 エストニア 552
オランダ 545 日本 552
オーストラリア 540 ハンガリー 543
チェコ 539 オランダ 536
イギリス 538 アメリカ 527
10 スロバキア 535 10 オーストラリア 527


日本は前回の4位から6位へ転落、得点は前回の550点→今回の552点とほぼ変わらない結果になっています。

また、前回と同一の問題(74題)の平均正答率は、前回の63%→今回の61%と2ポイント有意に低くなり、学力低下を示す結果となっています。

>>次は、理科嫌いは減少も、数学嫌いは多いまま!>>
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