美容サプリメント/美容サプリメント関連情報

サプリでよく見る ビオチンってなに?

サプリの中によく名前を見かけるビオチン。食品表示ではあまり見かけませんが、ビタミンB群の1種なのです。ビタミンなのに、どうして食品表示には書いてないことが多いのでしょう?その理由は…

小浦 ゆきえ

執筆者:小浦 ゆきえ

ダイエット食品・サプリガイド

ビオチンの働き

ビタミンD
 
ビオチンは、水溶性のビタミンで、発見された当初ビタミンHと呼ばれていました。後に、ビタミンB群の1種であることがわかり、ビタミンB7となりました。ビタミンB7という名前で呼ばれることが少ないのは、身体の中で作ることのできる栄養素だからです。ビタミンKと同じように、腸内細菌の働きで生産され補給されているのです。ビタミンは、「生命を維持するために必要で、身体の中では生産できない微量栄養素」という考えがあるので、ビタミンB7という名前よりもビオチンと呼ばれることが一般的になっているようです(厳密に言えば、身体の中ではなく腸内細菌が作っているので、ビタミンの1種であることは間違いないのですが)。そのため、食品成分表などでもビオチンは含まれていなかったりするのです。
とはいえ、ビオチンもビタミンの1種。ビオチンが不足すれば身体の不調につながります。腸内細菌の生産だけでは必要なビオチン量には足りないので、食品から摂ることも大切になってきます。

ビオチンの代表的な働きといえば、身体の中の重要な酵素(カルボキシラーゼ)による酵素反応が進むのを助ける補酵素(触媒)としての働きです。ビオチンが助けている酵素反応は、私たちが生きていくために欠かせないものが多くあります。たとえば、身体の中の血糖値の下がり過ぎを防ぐ仕組みや、アミノ酸・脂肪酸の代謝、エネルギー代謝など、体を動かすエネルギーをコントロールするのに欠かせない働きをしているのです。

この他にも、栄養機能食品として、「ビオチンは、皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。」と表示されているように、健康で丈夫な皮膚を維持する上でも欠かせません。
他のビタミンB群の栄養素と同じように、ビオチンが不足すると、口内炎や皮膚炎などの症状があらわれてしまいます。

ビオチン不足・過剰の症状

不足
ビオチンは、腸内で合成されたり、日常的に摂っている食品にも含まれているため、不足してしまうことはほとんどありません。
不足してしまう可能性のあるのは、生の卵白(ビオチンと結合して吸収できなくしてしまう)の摂りすぎや、薬(抗生物質)の服用により腸内細菌による生産量が減ってしまった場合です。
それと、栄養補強のためにビオチンを添加することは、保健機能食品以外は認められていないため、粉ミルクを利用している乳児(腸内細菌も少ない)がビオチン欠乏症になる可能性があると心配されています。
この他に、先天的な代謝異常症で欠乏症が起こることがあります。

ビオチン不足の症状としては、食欲不振・吐き気・悪心・うつ症状・舌炎、蒼白・乾燥鱗片皮膚炎などが報告されています。
また、長期にわたる不足で、筋肉痛・結膜炎・脱毛・運動失調・有機酸尿・知覚過敏なども起こるようです。頭部の脱毛が起こったという報告もありました。

過剰
ビオチンは、過剰症の心配がほぼないビタミンです。摂り過ぎた場合も、すぐに尿として排泄されるので、過剰症はあらわれないのです。過去の報告では、1日に10mg摂り続けても副作用は現れなかったようです。(栄養機能食品としての上限量は1日あたり0.5mg)
ですから、一般的なの食生活を送り、サプリメントも規定量を守っている状態であれば、過剰症の心配はありません。

次のページでは、ビオチンをしっかり摂る方法
  • 1
  • 2
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    (ミーコ)明日きれいになれる!ビューティ特集&コラム

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます