マグネシウムの働き
マグネシウムいはカルシウムとセットで |
私たちの体の中の半分以上のマグネシウムは、カルシウムと一緒に骨の材料となっています。そして、筋肉や体液のマグネシウム量が減ってくると、骨から溶け出して一定の濃度を保つ働きがあります。骨という大きな倉庫があるので、短期間でマグネシウム不足の症状が出ることはありません。でも、不足の症状が表れたときには、既に骨の中のストックが空っぽで、既に骨がもろくなってしまっているのです。
こんなに色々な働きを持ったマグネシウムが不足したり、多すぎたりするとどうなるのでしょう?
マグネシウム不足・過剰の症状
■ 不足通常の食事をしている健康な人で、マグネシウム不足の症状が出ることは、ほとんどありません。でも、極端な偏食や・吸収不良・アルコール中毒などによる排泄増大により起こることもあります。
・骨粗しょう症
骨の密度が下がり、強度を保てず、骨折しやすい状態になる病気です。カルシウム・マグネシウム不足や、ホルモンバランスの変化が主な原因です。女性は更年期以降に女性ホルモンが減少することによって起こりやすくなります。骨を作るスピードより壊すスピードが速くなり、骨密度が下がっていきます。
その他、神経疾患・精神疾患・不整脈・心疾患・筋肉収縮異常などが、マグネシウム不足の症状として報告されています。
■ 過剰
.マグネシウム過剰摂取のリスク
今のところ、普段の食事でマグネシウム過剰症になったという報告はありませんが、ブームとなった「にがり」や、マグネシウムを含む医薬品やサプリメントが原因で過剰摂取となってしまった事例は多いようです。
マグネシウム過剰摂取の特徴的な症状は下痢。マグネシウムは、便の水分量(軟らかさ)にも関係が深いミネラル。そのため、摂り過ぎるとすぐにお腹を下してしまいます。お腹を下すことで、大量のマグネシウムは体に吸収されず、排泄されてしまいます。にがりで「痩せられる!?」とブームになったときも、下痢の報告が多かったようです。
吸収される前に排泄されてしまうので、マグネシウムの過剰摂取で深刻な症状を起こすことはあまりありません。ただ、下痢になっているにも関わらずマグネシウムを取り続けると、他の栄養素まで吸収不良を起こしてしまいます。
稀にですが、腎臓の機能がダウンしているときはは、マグネシウムの排泄ができずに高マグネシウム血症を起こすことがあります。
次のページでは、マグネシウムをしっかり摂る方法!