フランスの小学生ってどんな勉強をしているの?時間割を確認してみると、1年生の基本はいわゆる学問の基本である「読み」・「書き」・「そろばん」。彼らに負けないように、今回は「読み」の部分に焦点をあてて、フランス語の「綴り字と音」の勉強をしてみましょう。

フランスの子供用国語教材ってどんなの?

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文字と音の関係を学ぶことはとても大切
今私の手元には、「5歳児~」と注意書きのある数冊のフランス語教材があります。日本の子供たちでいえば、5歳というと「小学校に入る前になんとか『ひらがな』、できれば『カタカナ』、ちょっとくらいは『漢字』も覚えてもらいたい。」という母親たちの切なる願いを受けて、遊びながらもお勉強に励んだりしている年頃でありましょう。

それでは、フランスの5歳児レベルの子供たちはいったいどんなお勉強をしているのでしょうか?答えがもちろん、「ひらがな」・「カタカナ」・「漢字」でないことはおわかりでしょう。彼らが一生懸命とりくんでいるのは、Alphabet(アルファべ)の書き方、そして綴り字と音の関係を理解してフランス語を読めるようにするというお勉強なのであります。

つまり、フランスの子供たちのお勉強教材で代表的なものは、フランス語の筆記体のアルファべを学ぶためのペンマンシップ、そして文字と音の関係を勉強するためのテキストやワークブックといったものとなります。

日本語の「ひらがな」よりは、はるかに複雑!フランス語の文字と音の関係

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子供たちが自然に文字を覚えられるように様々な工夫がなされているフランスの小学校の教室
日本語の場合なら「ひらがな」が書けるようになれば、その結果自然と「ひらがな」で書かれた文章なら読めるようになります。例えば、「あい」と書かれていればそのまま「あ」「い」と読めばOKですよね。例外で覚えないといけないことといえば、「わたしは」の「は」を「わ」と発音しなければならないというぐらいでしょうか。

ところが、フランス語の場合は事情が異なってきます。いくら、単独でアルファべが読めるようになったからといって、それだけでは決して文章を読めるようにはなりません。

例えばフランス語で「あ」の音を表すアルファべは「A」、「イ」の音を表すアルファべは「I」ですから、「あい」という音を表すためには理屈では「AI」となるはずですが、実際のところ「A」と「I」という2文字のアルファべの組み合わせは、フランス語では「エ」と読みます。

このように、フランス語には、複数のアルファべが重なりあうことで、全く違う読み方をしなければならない綴り字がいくつかあり、そうした綴り字と読み方をまずはマスターすることが必要となります。

しかし、日本のフランス語学習者の方は、なぜかアルファべの読み方を覚えることにはとても熱心なのですが、文字と音の関係の方は、ローマ字読みである程度対応できると思うせいか、教科書にさっと目を通しておしまいということになりがちです。

実際、先日フランスの小学校1年生のクラスを見学させていただいたのですが、彼らは1日1文字くらいのペースで、この綴り字の読み方のお勉強を一生懸命していました。フランスの子供たちが一番はじめに行うフランス語のお勉強プログラムの中でも、大変大事な箇所なのですね。

ということで、私たちも彼らのお勉強方法を参考にしない手はありません。次ページで、このフランス語の文字と音との関係をちょっとお勉強してみましょう。