女性が圧倒的に多い支援活動
カンボジアの北西部バッタンバンで国境なき子どもたち(KnK)が運営する施設「若者の家」 |
金さん:ボランティア活動には、応募も実際に働いているのも女性が圧倒的多数を占めています。女性の方の方が思い切りのいい面があるように感じます。
守谷さん:国境なき子どもたち(KnK)の教育プロジェクトのひとつに「友情のレポーター」があります。毎年、青少年2人をアジア諸国に派遣し、アジア国々の子どもたちとの交流をレポートしてもらっています。その応募も女の子が多いですね。
できる範囲ではじめる国際協力
ガイド:私たちが、今の生活の中で支援できることはありますか?
金さん:私は今、このような国際協力の仕事をしていますと最初から志の高い稀有な人と思われますが、先にお話したように、もともとは普通の女子大生でした。
国境なき子どもたち(KnK)に携わってくださる方々も、できる時期にできる範囲で支援してくださっています。一年ぐらいはボランティアをしてもいいかな?という考えで参加してくださるのも大歓迎なんです。
マザー・テレサは素晴らしい女性ですが、彼女のような存在をずっと待つよりも1人1人ができることを積み重ねていくことで、支援活動が継続し、より多くの機会が得られるのではないかと思っています。
守谷さん:私ももともとは主婦でした。主人の転勤に伴い、パリに在住していたときに、メディアでよくボランティア活動を紹介していましたので、国際協力の活動に興味を持ちました。それから日本に帰国し日本語教師として外国の方に日本語を教えるうちに、この活動に携わってみないかと声をかけていただいたのがきっかけです。
初めに在籍した国際医療援助NGOでは渉外を任せていただき、様々な企業や人との出会いがありました。もちろん現地でもそうです。日本では見ることのできない、貧しくとも希望を失わない人たちや子ども達の心温まる光景を目にすることもあります。
このような経験は人として自分も成長する機会となります。今すぐに何かできなくても、いつかは……とか、今の仕事を通して強みを発揮していただければと思います。
カンボジアで国境なき子どもたち(KnK)が運営する絹織物の職業訓練風景 |
ガイド:ありがとうございました。
―誰もができるときに、できる範囲で、強みを発揮して欲しい。金さんのように語学を活かすのも1つ。自分を磨き、それを社会に還元できたとき。それが天職にめぐりあうことかもしれません。