今をときめくお二人の考える、「好き」を仕事にするための資格の活かし方とは? |
書道家の矢部澄翔さんは、小さい頃から続けていた書道を仕事にするとは考えずアパレル業界などOL生活を7年続け、そこから書道の道へ転身しました。また、プランニングプロデューサー次屋妙子さんも「人を喜ばせること」が小さい頃から好きだったといいます。
今まで続けてきたこと、取得した資格などを見直してみると、意外な発見があるかもしれません。そこで、今をときめくお二人の考える、好きなことを仕事にするための資格の活かし方をお伺いしたいと思います。
書道家、矢部澄翔さん(以下、澄翔さん)は、在学中より賞状技法士、文部科学省認定硬筆書写技能検定、毛筆書写技能検定と書道の資格を取得。大学卒業後、書道師範の資格を取得し、眞墨書道教室を開塾。7年間のOL生活を経て2006年より書道家に転身しました。全国公募他書道展では、大賞をはじめ数々の賞を受賞。また書道パフォーマンスを国内外で披露、様々な業界の企業とのコラボレーション…と幅広くご活躍されています。最近では書籍「読むだけで字がうまくなる本」も監修されました。
次屋妙子さん(以下、次屋さん)は35歳のときにプランニングプロデューサーへ転身、サクセスウーマン講座を始め、様々なメディアで女性のためのイベントを手がけています。
資格を取る、ということ
ガイド:澄翔さんが書道を始められたのはいつごろですか?また、書写技能検定、賞状技法士、書道師範と書道の資格を取得されたきっかけは何だったのでしょう?
澄翔さん:書道をはじめたのは7歳のころ。小さい頃から書道が好きで続けてきて、気づいたら時が経っていました。
書写技能検定は、上達の目安として学生のときに取得しました。賞状技法士は、やはり学生の頃取得しました。「筆一本で収入が得られる」というようなコピーをみて、得意な書道がいかせるならやってみようかな、と。実際は、そんな簡単ではありませんでしたが(笑)。念願の書道師範の資格は、大学卒業後、社会人になってからです。
ガイド:これだけの資格を取得するには、相応の時間が必要だったのではないでしょうか。また書道家として独立するにはこれらの資格は必要なのでしょうか?
澄翔さん:師範まで約15年かかりました。教室を開くには、師範資格は書道の知識、技能、教える術を証明するものですし、生徒さんの信頼を得るということからも、最低限必要だと思います。
ガイド:資格は最低限必要、ということですが、そこから資格を活かすためには、どのようなことが必要でしょうか。
澄翔さん:資格を取っただけで仕事がやってくるわけではない、と資格をとって感じました。地道な積み重ねが必要だと思います。
ガイド:書道という伝統の世界でプロの書道家として入り込むのは容易ではないと思います。今に至るまでにどのような工夫をされてきたのでしょう。
澄翔さん:自分らしさ、自分しかないことをどうアピールできるか、ということを考えました。でも奇をてらうのではなく、書道の基本は同じですし、書道パフォーマンスも他の方が既にやっていることです。その中でも自分にしかないことを見つけただけです。
ガイド:仕事につなげるには自分で考え工夫していくことが大切なのですね。サクセスウーマン講座で多くの女性をみてきた次屋さんの思う資格をとる意味は何だと思いますか?
次屋さん:資格はスタート地点に過ぎないのかもしれません。それをゴールにしてしまうと、資格を取得した、ということだけで満足してしまう。「好き」なことを続けていく中で、資格というのは一つの通過点ではないでしょうか。続けることが大事だと思います。