資格・検定/資格アーカイブ

「ハケンの品格」の資格を追う(3)調理師(2ページ目)

ドラマ「ハケンの品格」に登場するシーンから、その周辺資格を探るシリーズも第3回となりました。今回は第9話から食品衛生責任者と調理師をご紹介します。いずれも無試験で取得する道、あります。

執筆者:中瀬 路子

資格取得者300万人以上のメジャーな資格、調理師

ドラマ「ハケンの品格」
プロの料理人として活躍するために必要な資格「調理師」
「調理師」とは、調理師の名称を用いて調理の仕事ができる者として、都道府県知事の免許を受けた者をいいます。つまり資格がなければ「調理師」と名乗ることはできません。

ただし、資格がなくとも料理人として働くことは可能です。とはいえ、調理師法により飲食店などでは「調理師を置くように努めなければならない」という努力規定が設けられ、採用時に免許が必須の職場も増えています。

調理師資格を取得するには、厚生労働大臣指定の養成施設で学ぶ方法と、国家試験に合格する方法の2通りがあります。

(1)厚生労働大臣が指定した調理師学校(養成施設)に入学し、1年以上調理師として必要な知識及び技能を修得した者。
(2) 中学校を卒業した者で、2年以上飲食店などで調理の実務(助手や見習い)を経験した後に、厚生労働大臣が定めた基準により都道府県知事が行う調理師試験に合格した者。

つまり「調理師」資格を取ろう!と思ったとき、未経験の場合は(1)を、2年以上の実務経験がある場合は(2)を選択することになります。(1)にいう調理師学校を卒業すると、調理師免許の取得資格者となり、都道府県知事に交付申請をすると、無試験で調理師免許証が交付されます。学費は100万円~200万円、期間は1年~2年とそれなりの覚悟が必要ですが、間違いなく資格を取得することができます。(2)の場合、次のように国家試験が行われます。

試験時期:
年2回の場合が多い、都道府県による。
試験内容:
食文化概論/衛生法規/公衆衛生学/栄養学/食品学/食品衛生学/調理理論
合格率:60%程度
受験料:
6,100~6,800円程度
試験実施団体:
各都道府県の衛生主管課

意外にも実技はなく、4択の筆記試験で60%以上の正答率で各科目平均的に得点できれば合格できる試験です。ただし、プロとして一流の調理人になるためには、経験と実績が必要であり、資格取得者が多いということは、それだけライバルが多いということ。資格取得はあくまで出発点といえそうです。

さて、ドラマに話を戻しましょう。
大前春子さんの持つ資格には「助産師」「看護師」「調理師」、ひょっとしたら「栄養士」も持っているかもしれません。今まで登場した資格はいずれも超難関資格ではありません。また誰でも知っている定番資格です。しかしながら、その「仕事」をするためには必ずなくてはならない資格ばかり。流行の資格は多々あれど、こうした定番資格を見直してみるのも良いかもしれません。

Pick UP! 2007年は定番資格復活の兆し?



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