辛くて旨味のある四川麻婆豆腐のレシピと作り方!
本格的な四川麻婆豆腐の作り方
辛くて、旨みたっぷりの麻婆豆腐は、今や四川料理の定番中の定番メニュー。
美味しい麻婆豆腐とは、ただ辛いだけではなく、花椒(ホワジャン、四川の山椒を乾燥させたもの)の、口中が痺れるような独特の辛さ(これを「麻(マー)」という)と、豆板醤・甜麺醤の辛さ、甘みなど、複雑な味覚がうまくバランスしているもの。
今回は、さらに本場四川の風味を増すために、豆鼓(ドウチ)という独特の調味料を使っている。豆鼓は、大豆を発酵させて塩漬けにしたもので、みじん切りにして炒め物などに使うと、中華らしい独特の風味をつけることができるもの。
あまり聞きなれない調味料だが、ぜひ一度使ってもらいたい中華食材の一つだ。
麻婆豆腐には、使いこんだ中華鍋をしっかりと油ならしをして調理に入りたい。油のなじんでいない鍋を使うと、最後の煮込みで焦げ付きやすくなる。
調理自体にはほとんど時間がかからず、炒め始めてしまうと10分もかからず出来てしまう。
麻婆豆腐にかかせないご飯や食卓の準備はもちろん、事前に材料はすべて切り、調味料類も必要な分量をすぐに使えるように用意してから調理にとりかかろう。
<目次>
四川麻婆豆腐の材料(3、4人分)
・木綿豆腐 1丁
・豚挽肉 100g (できれば粗挽きで)
・白ねぎ 10cmぐらい(細かいみじん切りに)
・にんにく 1かけ(細かいみじん切りに)
・中華スープ(スープの素で作ればよい) 1カップ
・サラダオイル
・豆板醤(トウバンジャン)
・甜麺醤(テンメンジャン)
・豆鼓(ドウチ 細かく刻む)
・醤油
・紹興酒
・水溶き片栗粉
・ラー油
・花椒(四川山椒)
四川麻婆豆腐の作り方
1.豆腐を2cm角程度に切り、鍋に湯を沸かして豆腐をいれ、ごく弱火で豆腐を中まで温めておく。
この手順は省略して、そのまま調理に入ってもいいが、あらかじめ豆腐を温めておくと、味がしみこみやすく、また仕上げの煮込みが短時間ですみ、焦げ付かせたりなどの失敗も少なくなる。
2.中華鍋をよく熱して、油ならしをする。
3.あらためてサラダオイルを多め(30ccぐらい)に入れ、豚挽き肉を入れて強火で炒める。肉の色が変わったら中火程度に火を落とし、じっくりと肉を炒めていく。
しばらく炒めていると、最初濁っていたオイルが透き通ってきて、挽肉はパチパチと音をたてて縮んで硬くなる。 これで肉が焦げ付く寸前ぐらいまでしっかりと炒めると旨みがましてくる。
4.肉をしっかりと炒めたら、豆板醤大さじ2を入れて香りがしっかり立つよう炒める。
5.さらに、にんにく、甜麺醤大さじ1、 刻んだ豆鼓大さじ1を加え、全体を玉杓子で鍋肌にすりつけるように混ぜて、焦げ付くぎりぎりのところまで炒めてしっかりと香りを出す。
この最初の炒めは、焦げ付くぎりぎりのところでしっかりと炒めて材料全体の水分をとばし、香りを立てるのが大切だが、なかなか火加減が難しい。 慣れない場合は、材料を加えるときなどいったん火を弱めて、様子を見ながら火加減を調節すればよい。「ちょっとやりすぎかな?」というぐらいまで炒めるのがコツ。
6.鍋にスープを入れ、紹興酒大さじ2、醤油大さじ1、みじん切りのねぎを加え、強火でいったん沸騰したら温めておいた豆腐を加える。
7.あらかじめ豆腐を温めていた場合は、少し煮立ててから、玉杓子1/3ほどの水溶き片栗粉を回しいれて、豆腐がくずれないように玉杓子で全体をそっと混ぜ合わせていく。
豆腐をあたためずに入れた場合は、しばらく中火で煮立てながら豆腐に火を通していく。
8.適度なとろみがついたら、しばらく煮立てて、最後にラー油を大さじ1~2程度加えて火を止める。
9.皿に盛ったら、花椒粉を「うそっ!」っていうぐらいたっぷりと全体にふって出来上がり。
花椒は、粉末状のものでもいいが、乾燥したホールの状態のものを手に入れ、使う直前に粉に挽いて使うと香りが断然違ってくる。
僕の場合は、電動のコーヒーミルをスパイス専用に使っているが、花椒を挽くのにもとっても便利。
また、最初に中華鍋をしっかりと空焼きして、油ならしをしておくと、出来上がったあとでも鍋肌には油の膜ができ、全くこびりつくようなことはない。これを目安に中華鍋を扱うようにしよう。
四川麻婆豆腐はご飯と一緒に食べるべし
炊きたての白いご飯を用意して、最初は麻婆豆腐だけを食べ、次に一気にご飯に麻婆豆腐をかけて食べると何杯でもご飯を食べることができる。
今回は、煮込みの段階で白ねぎを使ったが、もし手に入るのであれば「葉にんにく」を小口切りにしたものを使うと、さらに香り高い麻婆豆腐となる。
「今日はガツンと旨いご飯を食べたいな」と思ったら、それほど時間と手間をかけずにできる本格四川の麻婆豆腐に挑戦してみてはいかがだろう。
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