精神的な疲れを癒す海
子供の頃は海といえば、夏遊びの中心、ザブンと飛び込んで、はしゃぎまわる場所、大人になれば、アバンチュールの舞台、という感じですが、海にはさまざまな効能があるのです。海は適度な湿度、塩分による保湿効果、波音などにより、海辺を散歩するだけでも、頭と体をほぐし、リラクゼーション効果を得られるといいます。広々とした大海原の開放感にひたることで、日頃のストレスを緩和できますし、海の青さには精神安定などの色のセラピー効果もあります。
また、海には昔から「海の向こうには楽園がある」という伝承があります。古事記に登場する常世の国、浦島太郎の竜宮城、また沖縄のニライカナイなど。楽園や極楽を海のかなたに求めてきた私たちの祖先。海に癒されたいという思いがそこにあったのかもしれませんね。海辺に佇むだけで、なぜか心がほっとする、そんな気持ちは古代の人にもあったのでしょう。
そんな海は、浜辺や海近くにいるだけで、高ぶった精神を平常に戻す、精神的な疲れをやわらげてくれる旅先なのです。海外旅行にビーチリゾートが人気なのも、実はそんな理由なのかもしれませんね。
海辺では、とにかく何も考えずにのんびりがいちばん。あまり移動せずに一カ所にとどまり、リゾートホテルや夏は民宿などで、地魚をいっぱいいただきながら、溜まっていたストレスを解消しましょう。水族館で魚を眺める、というのもイライラ解消に効果てきめんです。
◆夏の海の注意点
夏は紫外線が強く、気温も上昇。海といえども乾燥や、暑さから来るストレスに注意。海に入るのは1~2時間程度とし、パラソルなどの日陰で過ごすのが、癒しの旅にはおすすめです。
◆冬の海の注意点
風が強く波が高い冬の海辺、出かける人は多くはないと思いますが、その豪快な波音や、冬ならではの蟹などの味覚は魅力。いつもとは違った海の魅力に出会えます。海辺には適度な湿度があるので、冬の乾燥で喉が痛い、ぜんそく気味というときは、温暖な熱海や伊豆、九州、沖縄の海辺に出かけてみましょう。
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