荒れ寺を花の寺にした住職に出会う

阿弥陀寺の楽しみは、あじさいとともにご住職とのふれあいです。

水野住職はお寺の次男坊として生まれ、たまたま訪ねた箱根でこの阿弥陀寺に出会ったのだといいます。
当時の阿弥陀寺は格式が高いことが災いし、檀家はわずか3軒という、貧乏な荒れ寺だったそうです。

縁あって、阿弥陀寺に入った水野住職は、「この寺を花で埋め尽くされる寺にしたい」と願われ、自ら山の木を切り、あじさいや梅を植え、湯本駅までの山道を舗装し、車が通れるまでにしました(急勾配で途中スイッチバックもあるので、運転に自信のない人は歩きましょう)。

阿弥陀寺では、毎日住職による法話と琵琶の演奏があります。
水野住職は「寺は故人のためだけではなく、生きている人の支えでありたい」といい、寺を訪れる人とのふれあいを大切になさっています。

琵琶をはじめられたのは遅いのですが、毎日たゆまぬ練習のおかげで、今では琵琶の名手といわれています。
またその歌声のすばらしさは息を呑むほど。

ガイドが伺った時には、有名な「平家物語」の一節や「石童丸」を歌い、弾いていただきました。
聞いている時は、空気がぴんと張りつめ、お堂の梁の塵までが震えてきそうな、とても言葉ではいいあらわせない、神秘的な雰囲気に包まれます。

琵琶の演奏を聞くという貴重な体験をしたあと、ふと境内を眺めると、ご住職が手植えした花があり、なんともいえない、深い感動に包まれました。


あじさいの季節を迎える6月の箱根。
しっとりと癒される静かな時間を阿弥陀寺で過ごしてみてはいかがですか。


【お寺んデータ】満点は☆5つ
■仏像度☆☆
■建築度☆☆
■説法度☆☆☆☆
■庭園度☆☆☆☆
■体験度☆☆☆☆☆



<箱根 阿弥陀寺データ>
公式サイト:箱根阿弥陀寺
住所:神奈川県足柄下郡箱根町塔之沢24番地
電話:0460-5-5193
入山料:無料  お抹茶500円
法話:毎日11時より 無料、琵琶の演奏はさわりのみあり
琵琶演奏:毎日14時より(布施が必要、演奏日は電話で確認を)
交通:箱根登山鉄道箱根湯本駅よりベゴニア園方面へ徒歩30分
   車の場合は境内下まで車道が整備されていますが、運転未熟者には無理です。
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