ミリ単位で舌の位置を指示!
英語の発音を矯正するソフトはこれまで数多く出されていますが、今回ご紹介するプロンテスト社が産業技術総合研究所と共同開発した発音矯正ソフトは、従来の発音の良し悪しをただ判定するだけのソフトとは大きく一線を画し、発音をどう治したらよいかを口の開き方、喉の使い方、さらには、舌の位置までも、ミリ単位で判定し、アドヴァイスしてくれる点で、まさに夢の発音矯正ソフトであるといえます。今回は、このソフトを開発した(株)プロンテスト社と、(独)産業技術総合研究所【通称・産総研】に取材し、その技術的な側面から、これからの英語教育の可能性も含めて探ってみたいと思います。
産総研が40年余にわたって培った技術の結晶
これまでにも多くの音声認識の技術が開発されてきましたが、産総研では、単に音声だけを診断するだけでなく、その音声の発声方法にまでさかのぼって、喉や、口や、唇の動き、位置までも特定できる技術を開発してきました。この技術により、今発話された音声が、口や喉のどの場所で発声されたかを、膨大なデータにより解析し、基準データとのずれを、割り出すということが可能になったのです。
これは、従来の音声認識、(その多くが、音声の波形データをフーリエ解析等によって解析する方法)に対し、スピーカーの発音が正しいか間違っているか、だけではなく、どの発声器官(口、唇、舌、のど)のどの場所が間違っているかを具体的に発音した人に知らせることが可能になりました。
ですから、これはガイドの発音矯正(EVT)にとっては、いささか脅威ともなるものですが(笑)、自宅でソフトによっての発音矯正を人知れず行うことが可能になったとも言えます。
この先端技術は、今後様々な分野での応用が期待されています。⇒