英語の子音の基礎となる”H”。”H”の音は、英語が息の言葉であることから、もっとも息を使う音の一つです。そのため、子音の音の基礎ともなる重要な音です。
息の言葉、英語を象徴するHの音
Hの音は、ちょうど疲れて大きく吐く、ため息の音に似ています。姿勢を整え、お腹に息を一杯にためたら、のどを大きく開け、舌の根元に息を擦るようにして、「ハーッ」と息を吐きます。このときの息の擦れた音が、Hの音です。腹式呼吸で喉を大きく開けて発音する |
Step1. 腹式呼吸でお腹に息を溜める。
Step2. 喉を大きくあける。(吐く寸前の開け具合)
Step3. 舌の根元に息を擦るように「ハーッ」と息を吐く。
・ワンポイントアドバイス
英語の場合、喉を大きく開けて発音します。その理由は、英語が息の言葉だからです。英語は喉を開けないと息の通りが悪くなり、子音の響きが悪くなります。そのため、常に喉は開けっ放しの状態で発音します。
一寸キレイではない例えですが、ちょうど飲みすぎて吐こうとするときに、のどに指を入れた時の感覚に似ています。喉が完全に開ききった状態から息を空手の気合や、太極拳のときのように、喉の奥と舌の根元に擦って発音します。「Hはため息」と覚えておきましょう。うまくいかないときは、喉の力をだらしないほど抜いて発音すると息の通り道が確保され、より自然なHの音になります。
次に日本人が苦手とする英語の音の一つに[f]に代表される、歯を使った音の発声方法です。
歯を使う音の代表 [f]は、噛まずに発音する
カタカナの「ふ」「フ」で代用したり、[f]を前に押し出すように発音したり、時には弾いてしまったりすることがあります。これでは、正確な[f]とならないどころか、時に、[p]と勘違いされることさせあります。(ヨーロッパの言語では、しばしば[f]と[p] は混同されることがあります)[f]の発音というと、よくした唇を噛んでといわれることがありますが、実際には、噛むほどではなく、上の歯とした唇を軽く合わせ、その間から息を漏らして発音します。全体的に、息を噴霧するように、柔らかく、強く発音することがポイントです。
feel、fall、fat 、fifthなどのように、語頭に[f]が来る場合は、長めの発音がうまく母音に移行するカギになります。気歩的に、Fの音は、「長め」「強め」に発音するとうまく発音できます。
leaf、enough 、laugh 、cough 、roof、loaf、safeのように語尾に[f]が来る場合は、おそらく、息が既に口内に流れているため語頭よりも発音がしやすいと感じるはずです。
difficult、fifty 、Africa、afraidのような語中に[f]が来る場合は、ついつい、他の音につられたり、日本語の母音のリズムに邪魔されたりして、正確に[f]を発音出来ないケースが多くあるため、日本人がもっとも苦手とするといわれています。
上手く発音するための一つのコツは、最初の子音で使った息をそのまま、[f]の歯で妨げるようにすることです。また、最初の音が母音の場合、母音発音時から、息を意識して、[f]の歯が下唇にかかる時には、強く息を吹きつける要領で発音するとうまくいきます。
・ガイドから一言アドバイス
[f]の音は、顔の前で「ふわっと」息が噴霧される感じと覚えておきましょう。慣れれば、とても楽に発音できる音でもあります。
日本語は声の言語。しかも、声帯を震わせれば震わせるほど、日本語として綺麗な音になるので、非常に強く声帯を震わせることになります。この声帯の振動が、母音の部分だけで言えば、周波数が高くなります。それに対し、英語が、日本語より周波数が高いと言われているのは、実は、子音の息の速さによると言われています。
次に口や下の形と息だけで発声する、RとLについても触れていきます。
RとLの音の創りかた
Rは口の形。口の中で、舌を真っ直ぐ屏風のように立てて、舌先をどこにもつけない。これで、Rの「音」の出来上がりです。Rの場合は、息を流すために、最初に軽く「ウ」というとよりRらしさが加わります。Lは舌の位置。舌先のみを、上顎、特に歯に触れない歯の根元に付けるだけです。Lの場合は、舌先のみつけ、両サイドは、息を流すために何処にも付けずに離しておきます。
でもこれだけでは音になりませんね。RやLの形と位置にしたら、そのまま喉から息を吐くのです。英語のRやLには音がなく、舌の形や位置と息が作り出す音だというわけです。