英語でも日本語でもプレゼンは準備が命! |
まずはここから! 準備の鉄則10
1.話したい内容を決めるまず自分が何を一番に伝えたいのか?それをはっきりさせることが大切です。要は、このことを伝えたいのだ。という主題・メインテーマを自分の中ではっきりさせることができれば、ほぼプレゼンは成功したとも言えるほどです。逆にこれなしで、「話さなければならない」という意識にとらわれてしまうと、悩みと苦しみだけが先行し、迷路に迷い込んでしまいがちです。与えられた課題で最も伝えたい内容を決めるとすべてがスムーズに走り出します。
2.タイトルを決める
話したい内容とテーマが自分の中ではっきりしたら、次にその内容に相応しい「タイトル」を決めます。タイトルとテーマは一緒じゃないの?と思われるかも知れませんが、伝えたいポイントを決めることと、聴衆が興味を持ってもらい易いタイトルをつけることとは、別の作業となります。タイトルが浮かんだら、実際に知人にタイトルを聞いてもらうとよいでしょう。「そのタイトルいいね!」と言われたら、「これで行こう!」と自信を深めることができます。タイトルが決まれば、それに必要な論証項目を集める作業に入ることが可能になります。
3.タイトルに相応しい結論を決める
次にタイトルが決まったら、最後に、聴衆に示す「結論」を作成する作業に入ります。結論は1番目に漠然と決めた、「自分が最も伝えたいこと」を、具体的な言葉で結論として、表現することが必要です。最後に「皆さんだから、こうなんですよ!」と自信に溢れて、結論付けるイメージを頭に描きながら作成します。最も自信をもって伝えたい内容を、実際自信に溢れて伝えているイメージから固めていきます。この結論部分を先に完成させ、押さえることができれば、この後の準備が非常にやり易く、むしろ、楽しみに変わっていきます。
4.結論に必要な論証項目を収集列挙する
タイトルと結論が決まれば、いよいよ、証明のための論証項目を確定していきます。英語のプレゼンテーションの場合には、論証とロジックの流れが、はっきり、すっきりしていることが何より優先しますから、ある意味では日本語のプレゼンテーションより楽であるとも言えます。タイトルと結論との間を論理的に繋いでいけばよいのです。論証項目は、主に、実例・具体例を示す、『証拠』の部分と、事例から、エッセンスを取り出す、『推論』の部分とに分けて捉えると比較的整理しやすくなります。また、この作業では、すぐに使う内容・項目を限定せず、とりあえず、使えるネタを列挙するにとどめます。
5.全体の話しの「流れ」「筋」を見定める
自分の言いたいことが、正しく、かつ納得してもらえる内容にするために、集めて、列挙した論証項目を、どういう順番で提示していけばよいかを考えます。何をいつどういう形で表現すれば、よいか?自分が腑に落ちる内容で並べるようにすれば、ほぼプレゼンテーションの骨格と流れを作ることができるようになります。この時点で、不足している論旨や、論拠が明確になってきます。
6.不足している部分を補足する
大まかな論旨展開が決まると、さらに不足している論証項目や、資料、データなどの存在が浮き彫りになってきます。ここでは、まずどんな情報・資料・データ・実例等々が、不足しているのか? それを特定し、その情報収集を行います。この時点で、論旨全体が十分なものであるかどうかも吟味する必要があります。時として、タイトルや、結論が必ずしも適切ではない可能性も発生してきます。その際は、いったん、すべてを捨てて1の手順から洗い直しをすると良いでしょう。これまで集めた資料も捨てずにとっておきましょう。思わぬところで復活したりするものです。
7.Visual化する
全体の流れが出来上がったら、次は、Visual化(見える化)です。すべての要素が口頭での説明に適しているわけでもなく、また、すべての要素がヴィジュアル化できるわけではありませんから、どの部分を表や、図にまとめるかを厳選する作業に入ります。ここでできれば、核となるまとめの図を提示できると大変印象的で効果的なプレゼンにすることができます。
8.当日資料の作成
ヴィジュアル化が決まれば、いよいよ当日資料の作成に取り掛かります。最近の傾向としては、パワーポイントなどをそのまま、資料として配布するのが主流です。これはプレゼンテーションの間、聴衆がメモを取る手間を省いて、話者の話しの内容に集中してもらう点でも非常に効果的な方法です。時間がなく、途中で会場を後にせざるを得ない人たちにも、資料を見れば、プレゼンの全体が見通せるために、大変喜ばれるため、現在では、ほとんどのプレゼンテーションでこの形式の資料が使われています。ただし、結論に意外性を持たせたり、話の内容を返って知らせない方が、驚きや納得を得させる点で有効であると考える場合には、プレゼンの「概要」と「参考資料」のみとする方法もまた、効果があります。ケースに応じて使い分けるとよいでしょう。
9.全体を通しでリハーサルする
資料ができたら、必ず一度通しで練習、リハーサルを行います。頭で考えた範囲では、よくできていると思う内容でも、話すとなると、不自然であったり、話し難かったりする場合が往々にしてあるものです。そのためにも、一度必ず通しでリハーサルを行いましょう。そうすれば、最後の仕上げとすることが可能です。
10.覚書・あらすじの作成
通しでのリハーサルを終了し、不自然な点等の修正が終われば、次はできるだけ、資料を見ずに、話す練習に入ります。ただ、1-9までのステップを踏んでいれば、大抵の場合、話の内容は既に頭に入っているはずですから、後は、ついつい忘れてしまいがちなポイントのみを、メモの形で、A4一枚にまとめておくと、当日舞台に上がったときに、上がらずにすみます。また、自分自身もどこまで自分が話したか、VTR等を見せている最中に自分自身の組み立てを確認するために、全体の話しの項目をメモしておくと、安心して本番に臨むことができます。