日本で出会う中国の方の語学力にはしばしば眼を見晴らされます。
日本語もとても流暢であり、また、英語も堪能であることが通常よくあります。
どうして、中国の方たちは、これほど、日英ともに習得が早く上手なのでしょうか?
それは、一つには、中国語の持つ言語特性が関係しています。
中国語は、英語と日本語の両方の特徴を併せ持つ言語なのです!
▼中国語も英語と同じ「息」の言語である!
日本人が英語が苦手な原因の主な理由の一つに「音」の違いがありました。
日本語が「声」の言語であるのに対して、英語は「息」の言語だからでした。詳細第2回参照
この点、中国語は、どちらかと言えば、「息」の言語であると言えます。
中国語には、これを裏付ける言語特性の一つ「有気音」と「無気音」の区別があります。「有気」「無気」とは、文字通り、「息」が出るか出ないかの区別をさします。同じ発音の音でも、「息」が出た場合「有気音」と「息」が出ない場合「無気音」とでは、単語の「意味」が変わってしまうのです。例えば、下図のように、有気音の[p]と無気音の[b]と一字違いで意味が違ってしまいます。
*ピンインとは、中国語のローマ字表記のことです。
▼中国語は英語と子音も共通している!
つまり中国語も息を出すことが重要な点で、英語と特性が似ているのです。しかも、中国語の多くの子音も英語とほぼ共通しているのです。日本語にはない、f/h/p等の子音が既にあり、英語のthの音がないぐらいかもしれません。
発音では、むしろ中国語の方が英語より複雑であるともいえますから、大は小を兼ねるではありませんが、比較的、英語の音の習得、発音には、有利であるといえます。
日本語の様に、子音と母音が癒着した言語とは違い、英語同様、子音と母音が別々の音である点も英語の音の習得に有利に働いているようです。
さらに、中国語には、日本語も得意になれる要素が含まれているのです!
その要素とは?⇒