楽しみながらM&Aを学べる注目の「ゲーム」はこれ!
そうです。「M&A」を楽しみながら学べるボードゲームとは、「人生ゲーム」でおなじみのタカラが2005年9月に発売を開始した人生ゲームM&Aのこと。60年代生まれのガイドには懐かしい「人生ゲーム」シリーズは、1968年に初代が誕生した歴史のあるボードゲーム。様々なバージョンが開発され、現在まで続く息の長い商品となった魅力の一つが、リアルなコピーが効いているマス目の面白さです。これでついつい熱くなってしまうのですが、今回の「M&A」バージョンでもこの伝統は生きています。(公式サイトでもその一部を紹介していますので、ぜひご覧ください。)
制作には「あの」ライブドア社・堀江社長も協力したと聞いて、納得のリアリティ。
ゲームで使うお金が10億円札から1兆円札(!)というのも驚きなら、2005年のニュースを騒がした数々の経済用語の解説まであるのは「M&A」バージョンならでは。これらの特色が、ゲームでありながら実践さながらの緊張感とリアリティを持ちつつ、「M&A」をしっかり学べる所以なのでしょう。
従業員研修に採用する企業も登場!
ここまで読んで、「たかがゲームでしょう?」と思ったあなた。実はこの「人生ゲームM&A」、なんと企業研修への活用が決定しているのです。10月22日付けの日本経済新聞社の報道によると、発売元であるタカラは経営コンサルティング会社とタッグを組み、「人生ゲームM&A」を企業研修用に体系化、既に日立グループ企業・株式会社堀場製作所での研修採用が発表されています。この研修では、カリキュラムにゲームを取り入れることにより、企業買収や買収防衛などを疑似体験し、M&Aに関する基礎知識を身につけるそう。
企業が、市販もされている「ゲーム」を研修に取り入れる例は稀ですが、それだけ「人生ゲームM&A」の内容が、企業の「M&A」知識習得へのニーズにマッチした結果だと言えるかもしれません。
・株式会社タカラ(公式サイト)
残念ながら「M&A」版ではありませんが、オンラインで楽しめる「人生ゲームオンライン」も提供中(有料)。※無料お試し版もあり
※2006.2.10追記
本記事でご紹介した「人生ゲームM&A」ですが、発売元のタカラ社による「出荷自粛」が発表されました(2006.2.9付新聞各紙)。
記事でも取り上げたように、「人生ゲームM&A」の開発には、証券取引法違反容疑で逮捕されたライブドア前社長・堀江貴文容疑者が協力者として名を連ねていることから、事件の社会的影響の大きさを鑑みた同社は今回の自粛へと踏み切らざるを得なかったようです。
企業研修に導入されるほどの完成度を誇り、発売以来、既に10万個以上を売り上げた人気商品ですが、販売や研修活用の先行きは、今のところ不透明と言わざるを得ません。
堀江容疑者の容疑については、十分な捜査が行なわれることを望みますが、反面、ゲームはもとより、「M&A」そのものが「悪」ではないわけですから、ガイド個人としては今回の出荷自粛、何とも複雑な気持ちで受け止めています。