生き残りをかけて 「英検」新たな挑戦!
とは言え、英検もこのまま引き下がるわけにはいきません。英語系資格検定の代名詞としての生き残りをかけて、新たな試みを行っています。それが今年(2004年)9月導入、ビジネスシーンに特化した新しい英語能力テスト「STEP BULATS(ステップ・ブラッツ)」。
同テストは、英検を主催している財団法人日本英語検定協会が、ケンブリッジ大学の語学試験機関であるケンブリッジESOLの協力を受け、共同開発したもので、これまでの英検には無かった「職務遂行レベル」の測定に役立つ実践的な問題構成になっているのが特徴。採用試験や社員の能力査定など、ビジネスシーンの様々な場面で活用されることを目指しています。
もちろん「英検」と「STEP BULATS」は別物ではありますが、主催団体は同じ。それだけに「STEP BULATS」がビジネスシーンで定着すれば、本家英検への評価にも、何らかの形で反映される可能性は高いでしょう。
「STEP BULATS」の概要は以下の通り。
◆STEP BULATSの概要◆
<特徴> 「聞く」「話す」「読む」「書く」という4つの言語技能だけでなく実際のビジネスシーンで必要とされるコミュニケーション能力を測定できる |
<内容> コンピュータテスト(30~60分)、スタンダードテスト(110分):リスニング・リーディング、語彙・文法知識を測定 ライティングテスト(45分)、スピーキングテスト(12分):プレゼンテーションを含めたコミュニケーション能力を測定 |
<結果> 0~100のスコアと6段階のレベルで評価(コンピュータテストは試験終了と同時、ペーパーテストは受験後5に程度で結果がわかる) |
また、これまでTOEFLの成績証明書が必要だったアメリカ国内大学への留学も、約40の大学で英検資格が条件として認められるなど、検定協会も生き残りをかけて精力的に活動中。
一方、従来から英検が浸透している日本の教育機関では、たとえ「認定」がはずれても、当面は「英検優位」の傾向は続くと考えられます。
言い換えれば、その間にビジネス社会の中で、いかに「仕事に活かせる資格」のイメージを再構築できるかが、英検生き残りの大きなポイントになると言えるでしょう。
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本文でも触れたように、「文科省認定」がはずれた途端に、英検の価値に大きな変化が起こるとは考えにくいですが、気がついたら「使えない資格になっていた!」とならぬよう、今後の動向は要チェックです!
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