純で真っ直ぐな思い~「日本語エッセイ部門」
審査員の先生方の質問(ツッコミ?)が見物の「日本語エッセイ部門」 |
エッセイは、ホームステイや学校の交流事業などを通して韓国人と知り合い、かけがえのない思い出を得られたという心温まる話。それだけでなく、交流から両国の歴史的溝を知り、戸惑ったこと。また、両親のどちらかが韓国人などで、自身のアイデンティティーに葛藤する姿など、純粋でひたむきな思いがストレートに表現され、会場全体が静かに高校生達のメッセージに耳を傾けました。
また、昨年もそうだったのですが、審査員の関川夏央先生と、姜信子先生お二人の質問(愛情こもったツッコミ)が鋭く、発表者のエッセイはさることながら、いつしか「審査員のお二人がどんな質問、コメントをするか」を楽しみにしている自分がいました。
例えば、「クラスの女の子たちに、東方神起のメンバーの名前をハングルで書き、モテモテ気分を味わえた」という男子高校生には「ちょっと宙に書いてみてよ」と言い、「メモを見ながら書いたので……(笑)」、「空で書けないともっとモテないぞ」というやりとりが生まれ、会場を笑わせたり。「韓国が大好き」と声高らかに語る高校生に、「ところでWBC(ワールド・ベースボール・クラッシック)はどちらを応援するの?」と少し意地悪? な質問をしたり……。一方で、ホテルのフロントで韓国語が通じたことが自信に繋がったという高校生には、「ささやかな達成感が大きく世界を広げてくれるんですね」と温かい言葉を掛ける場面もありました。エッセイだけでは知り得なかった素顔や裏話を見事に引き出していて、ダブルで楽しめた部門となりました。
「制服忘れちゃって」と、柔道の道着でスピーチを行った後藤さん。その歌声も披露! |
次ページでは、「韓国語スピーチ部門」をお届けします。いよいよ本大会の山場を迎えます!