韓国語/検定試験・スピーチ大会

青春時代と韓国語~「クムホ・アシアナ杯」(2ページ目)

高校生の皆さんが韓国語の表現力と、韓国・韓国語への思いを力一杯伝える「クムホ・アシアナ杯~話してみよう韓国語~高校生大会」が、6月14日(土)に行われました。感動の大会の様子をリポートします!

幡野 泉

執筆者:幡野 泉

韓国語ガイド

我こそが日韓親善大使~日本語エッセイ部門

井田晟子さんのスピーチに耳を傾ける会場
日本語エッセイ部門優勝者、井田晟子さんのスピーチに引き込まれる会場の人々
今大会、初の試みの一つである「日本語エッセイ部門」。というと、日本語を勉強している外国語話者の人々の発表かな、と想像するかもしれませんが、そうではありません。日本語話者による、日本語のエッセイ、そしてそのスピーチです。韓国に関連のあることや体験したことなどを日本語のエッセイ(1000字以内、韓国語の単語を1つ以上入れる、という規定あり)にまとめ、本選では、エッセイの内容を暗記して日本語で発表します。

本選には8名の方が出場されました。皆さんが話された内容は、韓国、韓国人とのふとした出会い、そしてふれあい。なぜ韓国、韓国語に興味を持つようになったのか。韓国語を勉強し、日韓のためになる人間になりたいという決心など、韓国への思い、日韓友好への思いが溢れた内容で、聞いていて気持ちが良いものばかりでした。

中でも印象的だったのは、韓国に興味を持ったきっかけが、韓国ドラマ好きのお母さんの影響だという方が少なくなかったこと。なるほど、30代後半~50代の方の韓流ファンの方々のお子さんが中高生で、お母さんと一緒に韓国ドラマを観たり、音楽を聴いたり、そして韓国に行ったり、と自然に影響を受け、そして隣の国に興味を持つようになる……こうしてみると、自然なことのように思えますが、10数年前に韓国語の勉強を始めた私からすると、まさに「隔世の感」です。

日本語エッセイ部門の最優秀賞を受賞された筑紫女学園高等学校2年、井田晟子さんは、足に怪我をしたまま韓国人ボーカルグループの東方神起のコンサートに行き、並んでいた際、同じくコンサートに来ていた韓国の女の子達に、その怪我を心配する優しい声を掛けられ、一気に親しくなったという話を、生き生きと、はつらつと披露してくれました。それから井田さんは、彼女らと日本語でしか会話できない自分にもどかしさを覚え、韓国語を学び始めたそうです。井田さんの最後の一フレーズ「東方神起の音楽が国境を越え、私と韓国、私と友達とを結びつけてくれました」という一言は、なんとも胸に響きました。

いくら日韓が難しい過去を抱え、今もなおそれを引きずっている部分があるとはいえ、こういった若者の心の交流、自然な往来は、それとは関係ないところで、いえ、そういったものを解決してくれるような偉大な力を秘めているように思えます。その他のスピーチも、「日韓の未来は明るい」、そんな希望を抱かせてくれる発表の数々でした。

次ページでは、「韓国語スピーチ部門」をお届けします。こんなに韓国語の上手な高校生がいるだなんて……。驚きです!
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
  • 5
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます