あなたはどれだけ解けた?
実際の1級の問題……読めません |
異国風の「かいれい」な建物が目を引く。
■問2の答え:
「夥」しい蜻蛉が飛び交っている。
■問3の答え:
釣った「鱚」をフライにする。
■問4の答え:
「ぐみ」
■問5の答え:
「遏雲」の曲。
いかがでしたか。この問題をいきなり半分以上解けた方は、かなりの漢字マニアであると言って良いでしょう。
しかしこれ、見ていただければ分かると思うのですが、はっきり言って日常使用レベルをはるかに超越した内容が問われています。ですので、「一問も解けなかった……」という方も決して気を落とすことはありません。1級はもはやマニアの領域ですからね。実生活の上ではむしろ、2級くらいの知識のほうが役に立つのではないかと思います。
ちなみに私の場合、漢字検定は高校1年生のときに3級と2級を取得し、準1級を取得したのは(2回の不合格を経て)高校2年生のときでした。最高位の1級に関しては、「こんなの現代日本人が使う漢字じゃないよなぁ」と早々に見切りをつけてしまっておりまして……今年の冬に1級試験に挑戦したのですが、準1級合格のときから実に7年ぶりの漢字検定でした。ちなみに落ちましたが……。
漢字検定、どうせ取るなら1級を
前述したように、漢字検定1級で問われる内容と、準1級あるいは2級の内容との間には、どうしようもない壁が存在しています。ということは逆に、1級取得に際しては、準1級、2級といった下位レベルの級の内容の蓄積が必ずしも必要ではない、とも言えます。というのは、漢字検定においては、1級では1級用の漢字、2級では2級用の漢字、と出題内容の縄張りがはっきり分かれているため、「1級を取得したい!」という場合、特に2級漢字の蓄積を経ることなく、すぐに1級用の試験勉強に入ろうと思えば入ることができるからです。
平成17年度の各級の合格率の数値を見てみますと、小学校第3学年程度の8級(約80%)から準1級(約10%)までは、基本的に級が上がるにつれて合格率は低下していきます。しかし、1級になると逆に合格率は上昇し、約15%となっています。
【漢字検定の合格率(1級~3級)】出典:(財)日本漢字能力検定協会 |
このデータは、準1級以下の級と1級とでは、受験者の属性が本質的に異なるということを示唆しています。1級受験者にはリピーター(既に1級を取得している方が何回も受けている)が多いというデータもあるようですが、個人的には、準1級以下をとばしていきなり1級から受ける人が少なからずいらっしゃるということも背景としてあるのではないかなと考えています。
漢字検定では、数多くの漢字の読み・書き、また四字熟語や対義語・類義語などを、ひたすらゴリゴリ覚えていくという勉強スタイルを貫くことになります。とにかく暗記力が勝負です。ややこしい理論とかは一切抜き。ただひたすらコツコツと積み重ねる努力のみが合格の可能性を高めていってくれる、そんな試験です。
履歴書にハクをつけるために、「何でもいいから○○検定1級がほしい!」と考えていらっしゃる方、漢字検定なんていかがでしょうか。漢字に対する教養があること自体よりも、むしろ「私はこんなに努力家でコツコツ派なんですよ」という自己アピールとして使えるかもしれませんね。
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