フランス/フランスの観光・世界遺産

仏風時代祭、ランスのジャンヌダルク祭(1)(3ページ目)

世界遺産の大聖堂をバックに金髪の騎士ジャンヌ・ダルクが駆ける。鎧兜に身を包んだ戦士が進み、マリーアントワネットの馬車が逃げる。ランスの町を舞台にくり広げられる一大ページェントの始まり!

執筆者:赤木 滋生

足に鎖と鉄球をつけられた罪人。なぜか自ら護送用の大八車を引き面白おかしく観衆に話し掛ける。
続いてやってきたのがぼろをまとい、足には鎖につながれた鉄の球をころがしながら自分で護送用の大八車を引いている罪人です。疲れた疲れたと愚痴りながら観衆に面白おかしく語りかけどっと笑いを取っています。先ほどのだみ声の主はこいつだったんですね。車に突き出た棒のてっぺんに登ったり、看守と掛け合ったり、にこりともせず警備に付いている警官にまでちょっかいをだしては笑いを誘います。

パレードの中心は、それぞれの時代時代、国々の衣装に身を包んだグループが時代順に進む行列です。ローマ時代から中世、絶対王朝、革命、帝政を経て近代、現代と下ってきます。

パレードの華、この日の主人公は、もちろんジャンヌ・ダルク。右手に旗を持ち、さっそうと馬に跨り、シャルル7世を従えて大聖堂の前をパレードして行きます。
参加グループはフランスだけかと思うととんでもない。ヨーロッパはもちろん、アフリカ、アメリカ、アジアと世界各国から集まっています。ちなみに日本はいませんでした、残念。

パレード一番の見所はやはりこの日の主人公、ジャンヌ・ダルクです。右手にフランス国王の旗を翻し、さっそうと騎乗する姿は美しいの一言。右側に寄りそって進む紺地に黄色いブルボン家の紋章を染め抜いた衣装のシャルル7世はどう見ても引き立て役、四方から狙うカメラのレンズはすべてジャンヌ・ダルクにピントを合わせています。

帝政時代風のブラスバンドは迫力ある演奏で祭りを盛り上げます。
ただ行進がだらだら続くのでは観衆は飽きてしまいます。そこのところは主催者も心得たもので、時にはあでやかな民族衣装もまばゆい女性がスカートを舞い上がらせてのダンスや、息の揃った軍楽隊の一糸乱れぬ迫力ある演奏、息抜きの笑いを誘うパフォーマンスなど豊富なバリエーションで楽しませてくれます。

ドーン、ドドーン!おやなにやらただならぬ轟音が北の方から聞こえてきます。このフェスティバル、見ものは時代パレードだけじゃないんです。ちょっと市庁舎方面にも行ってみましょうか。ってことで次回は戦場からの迫力ある中継をお贈りしましょう、お楽しみに。

ジャンヌ・ダルク祭情報




□ランス観光局

住所:2 rue Guillaume de Machault 51100 Reims
TEL:03 26 77 45 00 FAX:03 26 77 45 19
日本からだと頭の0を取り001 33を加える
ランス観光局(英語、フランス語)

□ランスのフェスティバル公式サイト

Reims Fetes(フランス語、英語)



* 関連リンク*
ランス、世界遺産の町
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