モンマジュール修道院はアルルのすぐ北。眼下に広がる荒れ野、クロウでゆったりと草を食む白馬が印象的。

フォントヴォイユから少し南に下がったアルルの町は残念ながら精細写真が用意されていないようで、あの大きな闘技場も野外劇場もぼんやりとしか確認できませんが、すぐ北に大きな修道院が見えます。これがモン・マジュール修道院。プロヴァンスの荒れ野(クロウ)を見下ろすまるでお城のようながっしりとした造りの修道院は典型的なロマネスク様式の年代物。長い歴史の中で、サラセンはじめ数多くの外敵から信仰と暮らしを守るためどんどん要塞化していった過程がよく分かります。

　モン・マジュール修道院のことならモン・マジュール修道院

グルドンの要塞は城も庭もすばらしいけれど、コートダジュールを見下ろす見晴らしの良さはまさに脱帽物。

サラセンの侵攻はプロヴァンスに限りません。おしゃれなリゾート地としてにぎわうコート・ダ・ジュールにも容赦なく押し寄せ、その攻撃をかわすために山の頂に村を作り、砦で守りを固めた、いわゆる鷲巣村がたくさん見られます。香りの町グラースから急な坂を上ったグルドンもそのうちの一つです。難攻不落の砦は見晴らし抜群。しかも強固な守りの中でしゃれた庭園も造られているという遊びが面白いですね。おばあさんのロッキングチェアーが実は重税逃れの塩を隠した秘密の椅子なんてご愛嬌もあったりします。

　グルドンのことならグルドンの要塞

山のてっ辺にへばりつく砦と村々。鷲巣村の中でもぴか一の美しさを誇るロクブリュヌの村は、入り組んだ海岸線も又はっとするような美しさ。

仏リヴィエラの一番東、イタリア国境にある町、マントン郊外にも鷲巣村があります。ここ、ロクブリュヌも砦に守られてはいますが、グルドンに比べればずっと生活感のある村です。路地が行き交い家のど真ん中を抜ける迷路のような街は庭先や軒先に様々な発見があります。

しかも海のほうを眺めれば紺碧の地中海！入り組んだ美しい海岸線と真っ白な豪華ヨットの航跡があざやかです。海岸線のリゾートホテルに泊まり、プールサイドのデッキチェアでグラス片手に甲羅干しをすればもうそこは天国。

　ロクブリュヌのことならロクブリュヌから望む紺碧の海

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