フランス/フランスの観光・世界遺産

やっと来ましたシャルトルーズ。後編はカーヴ潜入 早春、リキュール蔵元を訪ねる

霧、そして雪。さんざん迷ったあげくやっと着きましたシャルトルーズ。いよいよ地中深くカーヴに潜入、神秘のベールに隠されたその門外不出の製法を垣間見ます。え、カメラも持ち込み禁止なのか!

執筆者:赤木 滋生


ヴォワロンのカーブ正面玄関。駅から南西に500メートル歩けばすぐに見つかる。年中無休、駐車場有。
案内図をもらってホテルを出るともうあたりはすっかり闇の中、ホテルはヴォワロンからさらに10キロほど離れた所らしいので迷わぬよう慎重に走ることにした。2、3キロも走れば郊外の人家もほとんど見当たらない景色になり心細さもひとしお。本当にこんな所にホテルなんてあるのだろうかと思いつつ車を走らせているとすぐにヴォワロンから10キロほど離れてしまった。思い余って道沿いのガソリンスタンドに立ち寄り給油中の若者にファーストクラス(premiere classe)ホテルがこのあたりにあるか尋ねてみた。

「ああ、あるある。すぐそこだから近くまで案内するよ、ついて来て。」助かった。すぐに国道を外れて高速のインター近くの側道に入っていった。
「あれ?これはナビだとカンパニール(Campanileフランスの各地にあるモーテルチェーン)の場所じゃないか。」目の前にはくっきりとおなじみのネオンが夜空に浮かび上がっている。で、若者の車はその前を素通りして隣の建物の前で停まった。なるほどそこにははっきりとPremiere Classeって書いてある。若者に礼を言ってレセプションに行きチェックインをした。それにしても何という簡素さ!聞いてみるとPremiere Classeは同じCampanileチェーンの最もお徳用、庶民派モーテルだそうだ。ちなみにヴォワロンで紹介してもらったキリアード(Kyriad)はブルーマリン(Bleu Marine)などと同じ同系列の上級クラス、あのお嬢さんの気の毒そうな顔の意味がやっと分かった。それにしてもこれにPremiereなんて名前を乗っけるなんていかがなもんでしょ?

INDEX
  ■年中無休、テイスティング付き、しかも無料!
  シャルトルーズの歴史が迫力の3Dで
  裸電球のほの明かりに照らされる巨大な樽
  ベースはブランデー、そして秘密の薬草
  いよいよテイスティング
  シャルトルーズ情報局


年中無休、テイスティング付き、しかも無料!


玄関ホールにあるレセプション。ほぼ1時間に1回ツアーがある。フランス語、英語、ドイツ語、イタリア語、スペイン語が選べる。日本語が無いのが残念!
一夜明けて簡素ながら意外と清潔で機能的な設備とビックリするような安い価格にそれなりに満足しながらホテルを出た。駐車場周辺には満開の桜並木が。そう言えば昨夜はライトアップされてさらに美しかった。この桜を見た限りまったくもってファーストクラスにふさわしい。

さあ、今日こそはシャルトルーズだ。昨夜きた道を引き返し聖ブルーノ教会 の横を南下、カーヴの正面玄関に車を滑り込ませた。ここはほぼ年中公開されており(オフシーズンは土日が休み)、カーヴや醸造所を見学させてくれる。もちろんテイスティングもあり、しかも無料。全ての製品を販売しており、日本で買うのと比べると半値以下という良い事ずくめ。さっそくレセプションで見学の申し込みをした。
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