フランス/フランスの観光・世界遺産

丘を登り詰めれば、目の前に広がる赤い壁 ルシヨンの赤い崖(3ページ目)

赤い丘、赤い崖、民家の壁も屋根もすべて赤。ここはあらゆるものがオークルの赤に彩られた顔料の村。夕暮れ時、修道院の庭にたたずめば、夕陽に照らされた美しい壁面が影の縁取りでいっそう際立ちます。

執筆者:赤木 滋生

絵の具製造所跡

現在鉱山跡の前にあるパスキエール広場付近に数軒の絵の具を売る店はありますが、絵の具の製造をしている工房はなくなってしまいました。ただ、1キロほどアプト方面に行くと昔マシュー製作所として絵の具を製造した工場跡が博物館として公開されています。

もともとローマの植民地時代からの顔料の産地として知られていましたが、絵の具としてここで盛んに作られるようになったのはおよそ200年程前のことです。ここで採掘されたオークルはよく洗われ、精製されて良質の絵の具になりましたが、近年は安い化学製品に押されすっかり競争力も無くなりました。

それでなくともオークルを粉砕する時の塵は容赦なく家に吹き込み、道はほこりだらけ。おまけに井戸水まで汚染される為近代に入って絵の具の製造は急速にすたれてゆきました。しかし、オークルの丘は今も観光資源としてりっぱに村に貢献しています。


ルシヨンお役立ち情報
□ルシヨン観光局
place de la poste 84220 Roussillon
TEL:04 90 05 60 25
FAX:04 90 05 63 31
Roussillon en Provence(フランス語)

レストランリスト
小さな村ですがレストランはたくさんあります。ちょっと豪華なディナーをお望みなら少し北のジュカという村にユニークな創作料理をリュベロンを見渡すテラスで楽しめるHostellerie Le Phebusはいかが。
   rte Murs
   84220 Joucas
   Tel:04 90 05 78 83
   Fax:04 90 05 73 61

宿
特にこのあたりで泊まるならシャンブル・ドート(民宿)がおすすめ。

ラヴェンダー街道(英語フランス語)
リュベロンのラヴェンダーエリアを詳しくガイド

□ルシヨンに行くには
アヴィニヨンの東、このあたり。リュベロン山地南西の端。鉄道はなし。バスはアヴィニヨンからアプト行きに乗ればルシヨンに停まります。
gare routiere d'Avignon
TEL:04 90 82 07 35

   ■ルーマランゆったりと時は流れる
      ラベンダの香にさそわれて、リュベロンを行く(1)

   ■アプトを見下ろすラベンダーの丘
      丘をおおう紫のじゅうたんと初夏の香り、リュベロンを行く(2)

   ■ゴルド、天空の城
      なんて美しい風景、愛らしい村!(4)

   ■総石造りの家ボリー
      プロヴァンスに石器時代が150年前まで生きていた!(おまけ)
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