車上狙いの被害でも
表2・警察庁資料より作成/「施錠あり」とは、施錠されている自動車の車室、トランク、荷物庫等から金品を摂取するものをいう。 |
平成14年に過去最高の443,298件の認知件数が、平成17年には256,594件と激減してはいますが、それでも1日平均約703件も発生していることになります(表2参照)。「施錠あり」に対して、「施錠なし」つまり鍵をかけてロックをしていない車の車内やトランクから金品が盗まれる率は、31.9%と微増しているのです。
平成8年には、認知件数210,080件のうち、「施錠なし」の割合は49.8%と約半数だったことを考えれば、減少してはいるものの、10件に3件以上が鍵をかけていなかったために、車上狙いの被害に遭っているわけです。窓ガラスを壊したり、ドアをこじ開けたりするよりは、開いている窓やドアなら簡単に盗むことができるのは当たり前でしょう。鍵をかけてロックをしていないということは、「泥棒さん、どうぞ盗んでください」と言っているようなものではありませんか。
車内には現金などを残さず、何か隠してありそうに見えるのでバッグや袋物類、コート類なども残さないようにしましょう(ガイド記事愛車が消えた? 盗まれた! 車は金庫じゃありません参照)。
鍵をかけても盗まれる?
誰もマイカーが車上狙いに遭うことを望んではいないでしょう。「鍵をかけてロックしてあっても盗まれるなら、鍵をかけていなければなお盗まれる」のです。なぜ、鍵があるのか? 鍵をかける必要があるからです。出入りや物の取り出しなどで鍵を開ける以外は、「常に施錠しておくべき」ということです。ちょっと荷物を降ろすだけ、ちょっと何かを取りに戻るだけ、ちょっと買い物に、と「ちょっと」の隙に、車は盗まれてしまいます。エンジンキーが差し込まれたままの車なら、ドアを開けて乗り込んで、サイドブレーキをはずすだけで発進できるのです。「あ~っ」と言っている間に車の姿は遠くなります。または、置いたはず、あったはずの金品がわずかな時間に盗まれたりします。車を置くなら、どんなに短い時間であっても鍵は必ずかけましょう。
とはいっても、車を停車や駐車しているときだけに危険があるのではありません。車を運転中にぶつけられる事故に遭ったと思ったら、マイカーが盗まれる…そんな手口もあるのです。次ページをご覧ください。
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