防犯/スリ・ひったくり・置き引きを防ぐ

買い物・旅行・初詣…年末年始スリ注意報!

人々でごった返す年末の買い物で賑わう商店街、帰省の旅行客があふれる駅や空港。年が明ければ初詣客が集う神社仏閣。どこにでもいる「スリ」被害に遭わないコツは?

佐伯 幸子

執筆者:佐伯 幸子

防犯ガイド

海外遠征スリ団逮捕

人混みにスリがいる!
人混みにスリがいる!
韓国の釜山地方警察庁は平成17年12月7日、東京や大阪で12年間にわたってスリを働いていた組織を日本の大阪府警などと合同で摘発、特殊窃盗などの容疑で日本の無職の男やスリ組織の韓国人リーダーら計17人を拘束したことを明らかにしました。

12年間の被害総額は9200万円に上ります。15人は日本で身柄を拘束されています。犯行時の見張り役などで組織に関与した63人も取り調べました。釜山警察の調べでは、組織は1993年から拠点とした大阪や、東京の地下鉄、百貨店などでスリをしていた疑いです。

実行役は刺し身包丁やガス銃などを携行して犯行を重ねていました。同警察関係者は「ほとんどがスリ専門家。韓国では顔が知られて犯行が難しくなり、海外遠征に出たようだ」と言っています。日本はお隣でちょっとした遠出気分、出稼ぎ気分だったのでしょうか。

スリの認知件数は減少…しかし!

平成15年の重要窃盗犯罪(窃盗犯のうち、侵入窃盗、自動車盗、ひったくり、スリをいう)「スリ」の警察庁の認知件数は25,338件。検挙件数4,149件、 検挙人員836人、検挙率16.4%(過去最低)でした。しかし、平成16年には19,198件と2万件を割り込み、検挙率は19.7%(3.3%増)になりました。

平成17年上半期は、認知件数8,154件で、前年同期の10,521件より22.5ポイント減少しました。「スリ」という犯行の認知件数が減っているのは、上記のスリ団逮捕によるものである可能性も高いかもしれません。

それでも年間2万件近い1万数千件のスリ被害が発生しています。年間2万件と仮定して、一日当たり約55件発生していることになります。あくまでも「認知件数」ですから、被害に気がついていない場合や、届出をしていない場合も考えられるため、実際にはもっと発生しているでしょう。

スリ被害にはどこで遭う? 警戒の仕方は?/電車内では要注意 p.2
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