発信者番号はこうして偽装された?
発信者番号は信用できないか? |
アメリカなどには、発信者番号を自由に設定できるサービスを提供する一部会社もあります。日本国内の業者がこのシステムを悪用したものだとされています。捜査関係者の中には「サービスを利用するには複雑な手続きが必要で『費用対効果』が見合わない」とする見方もあります。
しかし、パソコンなどで表示変更する方法を使っている可能性もあり、業者のホームページにアクセスし、希望の偽番号(警察署や、被害者の自宅、身内の携帯電話番号など)を入力して通常のコールバックの手順をたどれば発信者番号を偽装できるとされています。しかも、「振り込め詐欺」専門に、偽装サービスを提供する悪質業者も出現しているといわれています。
ナンバーディスプレイが問題?
これまで起きたどのケースも、携帯電話に「自宅」や「警察署」の電話番号が発信元として表示されていました。当サイト「おれおれ詐欺撃退マニュアル」では、固定電話をナンバーディスプレイにして被害を防ぐように提案してきましたが、このようなケースには対応できないように感じてしまうかもしれません。しかし、全体の被害数からすればまだまだ少数です。また、いずれも「発信者番号が表示される携帯電話」をターゲットにしている点に注目しましょう。ナンバーディスプレイ表示の固定電話を利用しているご家庭は、まだそれほど多くないかもしれません。ところが、今や携帯電話の普及率は7割を越えています(電子情報技術産業協会・昨年12月14日発表)。
固定電話では発信者を知ること、発信元の電話番号が表示されるかどうかは、「ナンバーディスプレイ」機能サービスを登録して、対応電話機を使っていないとならないわけで、これは電話をかけてくる相手には「ウチはナンバーディスプレイにしているから」と伝えるか、「番号を通知しておかけ直しください」などのメッセージが出ないことにはわからないでしょう。ただし、固定電話のナンバーディスプレイ利用者は「発信者番号偽装」の可能性も考えておく必要があります。
これまでに発生した一連の「発信者番号偽装振り込め詐欺」は、確実に「発信者番号」が表示される「携帯電話」をターゲットにしている犯行であることがわかります。そして、「携帯電話にかかってくる電話ということで、「自分の携帯電話番号」だけでなく、「自宅の電話番号」や夫などの「身内の電話番号」も知っている人物たちからのものだということがいえます。
番号表示でも要警戒!
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携帯電話を持っている人は、自宅の電話番号、身内の電話番号も知っているのはどこの誰か? をよく考えてみましょう。最近では、申込書や申請書など様々な書類に電話番号を記載する際、自宅の電話と日中連絡の取れる電話番号などといって固定電話と携帯電話の両方を記載するように求められることがあります。これまでに、そうして固定電話と携帯電話と両方の電話番号を記載したケースを思い出してみましょう。
これに対しては、できる限り、よほどの緊急性や必要性がない限り、固定電話だけを記載するようにしたほうがいいでしょう。個人情報が本人の知らない間に漏れている現実は、その情報源を追及することもかなわないほどです。見知らぬ人からの連絡には警戒心を持って応答するように心がけましょう。固定電話にかかってくる可能性もありえるので、「ナンバーディスプレイ」を利用している場合、携帯電話に対するのと同様に着信番号に対する警戒が必要になります。
たとえ、自宅や警察署の番号が表示されていても、「自分で電話をかけ直して確認する」手順を惜しまないようにすることです。だいたい、警察署から直接、連絡があることは滅多にないはずです。だからこそ、信用してしまいがちですが、その連絡内容が「お金を振り込め」ということであれば、「振り込め詐欺」を疑うという反応ができるように、「常に疑問に思う、すぐに信用しない、必ず確認する」ことを家族でしっかり確認しあっておきましょう。
3p.警察は示談に介入しない!/被害者の弱点を突かれる!/あなたの一票