防犯/防犯小説

【最終回】男の欲望の全容が明らかに。そして終止符。 出会い系サイト~欲望の終末(2ページ目)

[6/6]盗撮と淫行で逮捕、起訴された男。その手口は想像を超えていた。悪質、卑劣な男のしたことのすべて。

佐伯 幸子

執筆者:佐伯 幸子

防犯ガイド

サヤカの衝撃


――サヤカの元には警察から連絡が行ったのですね。


復元された写真やファイルから、サヤカの存在が明らかになり捜査が進められました。携帯電話の履歴とアドレスから調査され、サヤカの元にも刑事が訪れ、未成年であることからサヤカの両親にも事情が告げられました。

“サトシ”とのメールのやりとりがすべて“マエカワさん”こと“ゴトウ”である男のパソコンから削除したファイルから見つかったという事実が告げられたわけです。つまり、“サトシ”“マエカワさん”“ゴトウ”のすべてが同一人物だったということが初めてわかったんです。



――最初からメールのやりとりの記事を読んでいると、きっとそうじゃないかな、と思ってはいました(笑) サヤカにしてみたらショックだったでしょうね。でも、だいたいなんでそんな提案に乗るかな、と思いましたね。男を紹介するからってそんなホイホイと会いに行くものかと。


まぁ、性的なことに関心の高い年頃でしょうし、やはりサトシの説得力があったのでしょうね。


――相手は高校生のふりをしていても親くらいの大人ですものね。子ども対四十代の大人ではかなうわけないな、って感じですね。


相手が大人ではバレるかもしれないですしね。元々、男にはロリコンの気もあったのでしょうが、やはりだましやすい未成年を狙ったということでしょう。それと、自分の手で好みの女に育てたい、みたいな願望もあったかもしれません。

それにしても自分とマエカワさんとサトシだけしか知らなかったはずのことが、画像もメールのやりとりも多くの人に全部知られてしまった…サヤカにとっては死ぬほど恥ずかしいことじゃないでしょうか。写真を撮らせるなど、後々、脅迫されたり困ることになることが多いのですから、よほど注意しないといけません。



偽りの情報

――最初は高校生としてメル友になりましたよね。おまけに1年間もメル友でいて信用させたわけですよね。


結局、メールだけでは相手は男だか女だか、どんな人物なのかまったく不明のままですよね。それに対して、おかしいと思うとか、疑ってみるということをしなければ、コロッとだまされてしまうわけです。まぁ、確認のしようもないとも言えますが、これはもしそういうことをするのならば、それこそテクニックを駆使して相手のことを探る、という行動を取るべきでしょう。

逆の立場から言えば、メールの文面だけで相手が引っかかるのですから、こんなイージーな手段はありませんよね。道を歩いていてナンパするというのでは断られたらそれまでだけど、メールでいい人のふりをして近づけば、人は不思議なことに文面にはだまされることが多いんですね。最近の「架空請求事件」でもおわかりだと思いますが。



――それに男は名前を偽っていました。


→窃視症/露出症
→→出会い系の危険性
→→→援助交際/親子関係

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