歌舞伎町のドラッグ事情
昼間の歌舞伎町 |
――買うのはやはり男の人、若い人が多いのでしょうか。
買う人はほとんど車で来ているようですよ。私も車で毎日、通るのですが、男性が一人で運転している車だと(あ、買う人かな)という感じで見てきます。知っている人はもうわかっていてさっと買って行くようです。
――たとえば、渋谷などでは最近はもう高校生なども含む若い人に声をかけてどんどん売っているようですが、歌舞伎町でも先ほど伺った何カ所かのポイントで、そこを歩いている若い人に声をかけるということはあるんですか?
声をかけることはほとんどないですよ。もう知っている人は目を見てわかる。
――目と目で通じ合ってしまうんですね(笑)
そうです。目でお互いにわかって迎えにくるんです。たとえばキャッチの人が声をかけるように、歩いている人にいきなり声をかけるということはほとんどない。それはやはり危険ですから。必要な人はもうわかっていてそこに買いに行くんです。歌舞伎町の中でも、以前はコマ劇場のあたりでけっこう売ってましたけど、最近はそれこそ“防犯カメラ”もありますし、巡回の“制服”の人も“私服”の人もいる。だから、ほとんどこの辺ではやらないんです。
――その巡回の“私服”の人たちというのは、顔見知りの方もいらっしゃるのでしょうが、知らない人でも一目見ておわかりになるんですか?
だいたいわかりますよ。知らない人でも雰囲気でわかります。
――ご著書に警察の車両の見分け方とかも書いてありましたよね。まぁ、一般の人は知る必要はないのですが。ところで、歌舞伎町を歩くのに安全な歩き方というのはありますでしょうか?
いや、歌舞伎町はどこでも安全ですよ。どこの店が危ないとか、歩き方がどうかということに関しては私はコメントできませんが、ただ注意点としては、先ほどお話ししたように、“お兄ちゃん”たちには声をかけられないようにすることでしょうね。
――彼らが声をかける人というのは、遠くからでも見てわかるんですか? 誰にでも声をかけているのか、それともこの人はお客さんになりそうだな、と思って声をかけているんでしょうか。
→ぼったくり危険時間帯/今後の歌舞伎町
→→グルメの街、歌舞伎町