防犯/防犯小説

【連載第3回】メル友の気安さは不思議な関係に 出会い系サイト~悪趣味なメール(2ページ目)

[3/6]四十代男性を紹介するにあたりサトシがサヤカに要求することは、趣味がいいとは決して言えないものだった。しかし、メールだけでのつき合いにはむしろ妙な気安さがあった。

佐伯 幸子

執筆者:佐伯 幸子

防犯ガイド

報告の義務?

―義務ってことはないよ。個人の自由だから。ただ、僕はサヤカの長いメル友として、これまでつきあってきたんだし、いつでも相談にのってあげただろ? 今度は僕の相談にのってくれってだけさ。要するに、僕だって、僕の彼女に満足させてあげられるようになりたいってことだよ。だけど、その人に聞くわけにもいかないし。それに女のことを男に聞くよりは女に聞いたほうがいい。つまり、異性の意見を聞くほうが正しいはずだからね。


―なぁるほど!! そういうことかー。つまり、サトシの彼女との間がうまくいくように学習するってこと (?_?)


―そうそう! やっとわかってくれた? といって、僕も受験勉強があるから実際に試すことができるのは受験が終わってからだけど、サヤカは今が大事なわけだろ? それに、人に話すことによって、より確実になることってあるんだから。僕もサヤカが話を聞かせてくれたら勉強の息抜きにもなるだろうし。


―そうか。サトシと彼女のために役立つってことだね。やっとわかったー(^o^)ノ ま、考えたらサトシと会うわけじゃないからね。かえって、会ってしまったら話せないかも。メールだったら大丈夫だね。なーんて、私がその人ともうすることに決まってるみたいな話になっちゃったね(笑) まだ会ってもいないし、会ってみなくちゃわからないのに(*^,^*) 向こうが私を気に入るかどうかもわかんないし~(^_-)☆


―絶対に成立するって。保証するよ。僕がその人に、サヤカには会ったことはないけどすごくいい子だって伝えておくって。それじゃ、その人の、あ、マエカワさんっていうんだけど、携帯電話番号を伝えるからサヤカがかけてみてよ。番号通知でワン切りして着信履歴に残したら折り返しかけてくれるはずだから。僕はサヤカの番号は知ることはないからね。もうここから先はサヤカとその人のことだから。後は僕はノータッチ。でも、ちゃんと流れは教えてくれよ。忘れずに。


―ありがとー(^人^)感謝♪ ドキドキ♪o(^-^o)ワクo(^-^)oワク(o^-^)o♪ でもサトシと彼女のためになることだものねヽ(^O^)ゝ これまでメル彼でいてくれたサトシへの恩返し?みたいな? d(-_^)


―うん。報告を待ってる。じゃぁ、健闘を祈る!


―なんかヘンな感じー(='m')ウププ でもちょっと期待しちゃうかもo(^o^)o じゃ報告(?)待っててねー(^o^)/~~~ Bye Bye!!



サヤカはサトシから教えられた携帯電話番号に着信履歴を残した。ほどなく携帯電話にマエカワさんから電話がかかってきた。マエカワさんは思いの外、若々しい声で感じがよかった。マエカワさんのたくみな会話のリードで次の週末に会うことを約束した。



→男に会う!
→→奇妙な三角関係

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