車は金庫?
窓から見える車内にひざ掛けの毛布や、上着やコートなどが置かれていれば、その下に大事な物が隠されているのでは? と推測されてしまいます。見えにくいようにと、後部座席の足元の床や、運転席の足元などにバッグや紙袋が置かれていれば、かえって現金や高額品があるのでは? と思われるでしょう。車にはカギがかかるので、つい「大丈夫」と思って「少しの時間なら」「食事をしてくるだけだから」と、現金や荷物を置いたまま車を離れてしまうのでしょうが、車は金庫ではありません。
大きな金庫でも最近は金庫ごと盗難被害に遭っています。金庫であったとしても安全ではないのです。
そのうえ、うっかりカギをかけ忘れたり、「すぐ戻るから」とキーを差し込んだまま車から離れてしまえば、「どうぞ、盗んでください」と言わんばかりです。
車を離れるときは、車内にはいっさいの荷物を放置しないことが原則です。上着を置いただけでも、何か金目の物があるのではと勘ぐられて、結局、何も盗られる物がなかったとしても、窓ガラスを割られたり、カギ穴を壊されたりしてはたまりません。
1.駐車する場所や時間が死角でないか、考えて車を停めること。
2.車内にはいっさい荷物を放置しないこと。
カギのかからない場所、人が車に近づける場所に停めるということは、盗難被害に遭う可能性があるということを認識しましょう。
防犯グッズを活用しよう
そして、できれば盗難防止のグッズを活用するようにしましょう。カー用品のショップなどでは、最新の盗難防止グッズがいろいろと販売されています。マイカーに合った、目的別のグッズをショップの店員さんなどと相談しながら、選んではいかがでしょうか。万一、被害に遭ったときに失うものを考えたら、「よく考えて駐車する」「荷物を全部持って出る」くらいのひと手間を惜しんではいけません。さらに車本体の値段の1/100でも盗難対策費用をかけても、車の修理代や盗難被害額を思えば、決して高くはないのではないでしょうか?
むしろ「安全をお金で買える」とも言えるのですから、被害に遭ってから対策をするようになるのではなく、被害に遭わないように「安全経費」と思って対策をすることをおすすめします。
また、希少価値のある物、人気のある物、特徴や魅力のある物は、盗まれる可能性が高くなります。盗難車用にナンバープレートが盗まれることもあります。マイカーにある物の客観的な価値を認識して、被害に遭わないように工夫しましょう。
今年2002年(平成14年)の上半期1~6月に、全国の警察が認知した刑法犯は1,288,381件で、昨年同期に比べて15.9%増加しており、そのうち、窃盗が13.3%増の1,108,269件で全体の86%を占めています。
さらに、車上狙い、自動車の部品盗、自転車盗だけで約11万件増えており、認知件数の引き上げの主な要因となっています。
「私の車は大丈夫」と言えるには、「なんとなく」とか「今まで何もなかったし」「別に危ないところには停めないし」ということではなく、「停める場所や時間をよく考えているし、車内には物を残して置かないから。それに盗難防止グッズも活用しているから、まず大丈夫」と、根拠があることが大切です。
■マイカーをお持ちの方で、盗難被害に遭ったことのある方はどれくらいいらっしゃるでしょうか?
あなたの一票【過去の一覧】でご覧下さい。
■関連ガイド記事
■関連サイト