防犯/防犯関連情報

被害に遭ってからでは遅すぎる…カギは命を守るカギ! 婦女暴行魔が狙っている!

連続発生している婦女暴行事件は「カギをかけていない」ドアからの侵入だった! 家族と暮らしていたときにカギをかけるという習慣が身についていなかったために起こった被害…

佐伯 幸子

執筆者:佐伯 幸子

防犯ガイド

※4月3日この事件の犯人とされる容疑者無職男性32歳が逮捕されました。届け出のあった以外にも多くの犯行・余罪を認めている模様です。

連続婦女暴行事件

東京都小平市を中心に平成13年10月頃から、ひとり暮らしの女性をねらった婦女暴行事件が未遂を含めて20件連続発生しています。被害者の多くは学生など二十代の女性で、自宅のカギをかけ忘れたか、かけていなかった、いわゆる「無施錠」のところを侵入されています。

すでにひとり暮らしをしている女性、そしてとくにこれから春に向けて新たに進学等でひとり暮らしを始める女性に警戒を促したいと思います。

犯行は夜の10時から深夜2時くらいの間に集中しています。ほとんどの被害者が就寝中でした。犯人の男は目出し帽で覆面をして、「騒ぐと殺すぞ」などと脅迫した上で乱暴しています。カッターナイフのような刃物を突きつけられた被害者もいるようです。

世間では「ピッキング」に関する情報はあふれていますが、「私は大丈夫」という思いこみからか、ピッキング対策以前に、「自宅のカギをかけていない」という事実のもとに被害が続出したのです。いつものように自宅で眠っていたら突然、男に襲われた…

なぜ彼女たちはカギをかけ忘れたのでしょうか?「カギをかける習慣」というのは、ひとり暮らしの長い人、あるいは危機意識のある人ならば当然のことですが、家族と一緒に暮らしていたときは親なり家族の誰かがカギをかけてくれたことでしょう。つまり「カギをかける」という習慣が身についていなかったといえます。

アパートやマンションなどの複数の人間が住まう建物が実家の家のように感じられ、自宅はあくまでも自室でしかなく、ひとり暮らしを始めるまでは「カギをかけたことがなかった」という女性が、ひとり暮らしを始めてもアパートやマンションに帰るイコール家に帰る、自宅つまり自室に入れば実家の自分の部屋と同じ感覚で「カギをかけない」ということなのでしょう。

たしかにアパートやマンションは大きな家とも感じられるかもしれません。しかし、ドア1枚、壁を隔てた隣の部屋は他人が住んでいるのです。オートロックの建物ならまだしも、出入り自由のアパートなどではドアの外はたとえ通路が建物内にあったとしても、誰もが入ってくることのできる場所です。つまり、建物の内部であっても、ドアの外は道路などとかわりがないのです。カギをかけていない部屋で暮らすということは、屋外で暮らしていることと違いはありません。

オートロックの建物であっても、誰かについて入って来られればそれを阻止することはなかなか難しいでしょう。(ここの居住者か、関係者だろう)と思いこみ、ドアの閉まる寸前に走って入ってきた人を「入らないでください」とは言えないかもしれません。居住者全員が無断で入ろうとする人を阻止しない限り、不審人物の侵入は防げないのです。オートロックはないよりはマシ、という程度で決して過信してはいけません。

ドア一枚で自宅と外とを隔てているだけなのに、そのドアにカギをかけない…。本当に信じられないのですが、そのような人が少なくないのです。女性だけでなく男性も同様だと思われますが、男性なら盗難被害だけで済むところ、女性は盗難どころか乱暴されてしまうという性被害を受けます。


「大丈夫」といえる根拠を持て!
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