ケース2

新郎新婦の友人男女5人で受付をしていたところに、黒服のマネージャーのような男が低姿勢でやってきた。

「ご苦労様です。ここらでいったん、ご祝儀を金庫の方にお預かりいたします」
と言い、大きな紙袋を持ってきたので、2つの文箱に積まれたご祝儀袋を手分けしてその袋に入れた。
「よろしくお願いします」
と、手渡した。

しばらくしてR子が
「ねえ、今の人って、ここの会場の人だよね」
とつぶやいた。
「え、そうでしょ?」
「だろう?」

と皆で目を見合わせた。

N雄が
「まさか…」
といって、通りかかった会場の係の人に
「すみません。ちょっと」
と話しかけた。係は緊張した顔で言った。

「こちらではご祝儀をお預かりするようなことはいたしておりません」
5人は、声を出すこともできなかった。


どちらのケースも、結婚披露宴会場受付で一瞬の隙に起こった盗難事件です。会場にとってはイメージダウンになるし、新郎新婦にとっても縁起でもないことなので、表沙汰になることは少ないようです。しかし、全国にたくさんある会場で、大安吉日ともなればどこででも発生しうる事件なのです。


被害を防ぐために

このような被害を防ぐには、
事前の打ち合わせが必要不可欠です。
受付の係を決めたら、全員で受付が始まる前に顔合わせをしましょう。貸金庫のある会場もありますが、原則として会場では通常、金銭の預かりなどはしません。

責任者を決めて保管を厳重にしましょう。ボストンバッグなどを用意して、
決して手元から離さないように細心の注意をします。
席を離れる時も必ず受付のメンバーで確認しあいましょう。

バッグに盗難防止の器具をつけておくのもよいでしょう。旅行用品店や防犯グッズ店で購入できます。
防犯ブザーを取り付けて、一方のひもを身につけるなどして奪われそうになると音が出るようにしておきましょう。
センサータイプのもので、一定の距離以上離れると音が鳴るアラームなどもおすすめです。

犯人は礼服を着ていたりして、紛れ込んでいることが多いようです。目立たず、中肉中背、顔や様子にも特徴があまりない人、記憶に残らないタイプが犯人の特徴かもしれません。


ご祝儀をすっかりドロボウに持っていかれて、披露宴の費用を借金することになり、返済に苦しんだり、夫婦間がぎくしゃくして結局、離婚に至った夫婦もいるといいます。晴れの日を盗難騒ぎで台無しにしないためには、
事前の準備が大切なのです。

「ご祝儀ドロに気をつけて!」



※混雑した会場では、違う家の披露宴に出たまま最後までわからない場合もまれにあるようです。新郎新婦の顔もわからず出席するような場合は要注意です。同じ名前や似た名前の披露宴もありますから、ご祝儀の行き違いがあってはいけません。必ず招待状を持参して、しっかり確認するようにしましょう。


※なお「葬儀」の際にも、「香典ドロボウ」が出没することがあります。
「お金の集まる所にはドロボウが来る」と考えて、同様に注意するようにしましょう。


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