車は一瞬で盗まれる!
平成13年2月13日朝7時頃東京都渋谷区内のガソリンスタンドで俳優梅宮辰夫さんの愛車ベンツV280が盗まれました。運転手がトイレに小用に行ったわずか30秒の間に「白マスクに黒ジャンパー」の男が車に乗り込み住宅街方面に走り去ったのです。キーをつけたまま、エンジンもふかしていたとのことですが、「朝の7時だし、ホンの30秒だし、まさか…」と憮然とした表情でした。
平成12年に盗難に遭った車両はなんと56,205台です。平成10年より急激に増加しており、それに反して犯人の検挙率は下がっているのが現状です。発見率はわずか2割にも満たないのです。
過去にも芸能人で、高倉健さん、山本譲二さん、宮沢りえさんなどの車が被害に遭っています。ほとんどがベンツなどの高級車ですが、人気を反映して、四輪駆動車いわゆるRVもよく盗まれますし、ファミリータイプも例外ではありません。
「キーをさしたまま」「エンジンをかけっぱなし」が危ないのは誰でもわかることですが、問題は時間です。ここで考えてみてください。そこに車があって、キーがついていて、エンジンがかかっていたら、乗り込んで走り出すまでにどれぐらいの時間がかかるでしょうか?
ドアの近くまで来ていたら、ドアを開け、乗り込み、サイドブレーキをはずして、アクセルを踏むだけです。10秒、いや早い人なら5秒もかからずに走り出せるでしょう。このことから「わずか数秒でも盗まれてしまう」ことがわかります。つまり「わずか数秒といえども運転席から離れたら盗まれる可能性がある」のです。
1.自動販売機に立ち寄ったとき
2.子供や誰かを送り迎えするとき
3.コンビニで買い物をするとき
4.家の前や荷物の出し入れなど
といったようなときに、「キーをさしたまま」「エンジンをかけたまま」では「どうぞ盗んでください」と言っているようなものです。「わずかな時間でも車は盗まれる」と認識して、車を離れるときは
これだけは守りたい!
1)キーをさしたままにしない
2)エンジンをかけたままにしない
3)ドアを開け放しておかない
は基本です。さらに困ったことに、キーがなくても盗まれる方が最近は多いのです。駐車場に置いていた車が消えてなくなった、などはこのケースです。
二人組で、一人がドア(カギ)を開け、もう一人がエンジンをつなぐ作業をあっという間にやってのけ、ものの1分ほどで「ハイさようなら」というわけです。路上でなく自宅やマンションやホテルの駐車場に置いていたら、車が盗まれるとは考えにくいものですが、現実はこうなのです。
このような巧妙悪質な手口に対抗するには車両盗難防止グッズを購入して有効に活用するしかありません。車が1台消えてしまうことを考えたら防犯グッズなどけして高くないのでは? 私は車の代金の1/100程度の防犯対策費用をかけることをおすすめしています。
オートパーツ専門店などで使いやすく効果の高いものを選んで今日からでも使いましょう。あなたが今日、駐車した場所に明日になっても愛車が必ずあるとは誰にも保証できないのです。
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