梅雨の湿気に髪の毛が勝つ方法はある? ヘアケアで湿気対策を!
髪がボワっと広がりやすくなる梅雨、ヘアスタイリングが決まらず、とても悩ましい季節です。「どうしようもない」とあきらめている方もいると思いますが、髪が広がる原因を理解し、きちんと対処すれば防ぐことができます。今回は、梅雨時期の髪の悩みとその対処法についてご紹介します。<目次>
梅雨の湿気で髪が広がるのは「髪のダメージ」が原因
湿度が高くなると、なぜ髪は広がるのでしょうか? 一番の原因は、髪のダメージによるものです。髪が傷んでいる──すなわちキューティクルがはがれている部分から、水分はどんどん浸入していきます。その水分は、キューティクルの内側にあるコルテックス(毛皮質=線維状につながったタンパク質)にため込まれていきます。したがって、水分をため込んだ部分が膨張し、そこから髪がうねりを起こすのです。毛髪の1本1本が異なる形状になってしまうため、その結果、髪全体が広がることになります。髪が広がる仕組み(1)キューティクルがはがれている部分(薄いグレー)から水分が中に入り込む (2)水分を含んだ部分だけ膨張してうねりが起きる |
もしも、髪全体に均等に水分が吸収されれば、うねりは起きず、髪が広がることはありません。ということは、キューティクルのはがれた部分を作らないことが重要になってきます。
紫外線はキューティクルの大敵!髪のUV対策は春から
とはいえ、冬→春→梅雨時期にかけては、気候の変化が激しく、髪にとってたいへん過酷な状況です。冬は湿度が10~20%の日が続き、髪は乾燥した状態が続きます。やがて春を経て、梅雨になると湿度は一気に上がり、日によっては80~100%になることも。加えて梅雨入り前の5~6月は、1年のうちで最も紫外線が強い時期でもあります。髪に紫外線があたることによってキューティクルは酸化し、もろくなり、はがれやすい状態になっているのです。「UV対策は夏になってから」と考える方が多いかもしれませんが、実は、初春から対策しておくことが大切なのです。早い時期から、UVカット効果のあるコンディショナーやトリートメントを利用するようにしましょう。
梅雨時期に髪の広がりを抑えるヘアケア術とは?
では、梅雨時期の髪の広がりは、どのように対処すればよいのでしょうか。理想的な対処法は、ドライヤーを使って、髪の余分な水分を飛ばし、髪の中の水分量を適正な12~13%に維持することです。しかし、これは常にドライヤーを持ち歩き、こまめにブローしなければならないため、現実的ではありません。また、ドライヤーの熱で乾かし過ぎてしまい、かえって髪にダメージを与えることにもつながってしまいます。
ブラッシングが一番手軽なヘアケア術
一番手軽な方法は、ブラッシング。「それでいいの?」と思われるかもしれませんが、意外に効果があります。髪をとかすという行為は、水分を髪にまんべんなく広げる役割があるのです。手間がかからないからと、髪の広がりをスプレーなどで固めたくなりますが、髪と頭皮の健康を考えれば、こまめにブラッシングした方が良いのは言うまでもないでしょう。ブラッシングは、髪の汚れを落としたり、頭皮の血行を良くしたり、頭皮の余分な皮脂を髪にまんべんなく行き渡らせたりと、さまざまなメリットがあります。
梅雨の時期は冷風ドライヤーで髪を乾かそう
ちなみに、この時期、ドライヤーを使う場合は、温風ではなく冷風を使うと髪のダメージを防ぐことができます。スタイリングだけでなく、シャンプー後のブローの時にもお試しください。キューティクルが引き締まり、髪のツヤがアップしますよ。梅雨時は洗い流さないトリートメントがおすすめ
キューティクルがはがれていると、水分をためこむだけでなく、内部から潤い成分も流出してしまいます。女性の毛髪の寿命は4~6年。カットをしないロングヘアの人の毛先は、そのくらい長い年月、紫外線や乾燥などにさらされ、ダメージを受けています。髪のダメージを予防するには、やはりリンスやコンディショナー、トリートメントで毛髪の外側に皮膜を作ることが必要です。おすすめは、洗い流さないタイプのトリートメント。シャンプー後に軽くタオルドライして、毛先からつけます。なるべく頭皮につけないよう、気を付けてください。
髪をさまざまな外敵から守り、ツヤ髪をキープすれば、梅雨時期でも広がることはないでしょう。日ごろからブラッシング、トリートメントなど、ヘアケアを怠ることなく、続けることが大切です。
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