税金

貯金3000万円でも「住民税非課税世帯」になれる?知っておきたい判定基準とシニアの資産事情

さまざまな社会的支援を受けることができる住民税非課税世帯ですが、「多額の貯金があっても、年金が少なければ住民税非課税世帯として優遇されるの?」という疑問の声が聞かれます。今回は、住民税非課税世帯の判定に「資産」は関係するのかを解説します。※サムネイル画像:amanaimages

舟本 美子

舟本 美子

おひとりさまのお金・ペットのお金 ガイド

おひとりさまのお金の貯め方・使い方、老後を自分らしく暮らすためのアドバイスをします。また、一生涯、ペットと共生するための情報、開運術をお届けします。

プロフィール詳細執筆記事一覧

住民税非課税世帯には、給付金の支給、介護保険料負担の軽減や医療費負担の軽減など、さまざまな社会的支援があります。所得が少なくとも安心して生活できるよう、手厚いサポート体制が敷かれているのです。

しかし、一方で「多額の貯金があっても、年金が少なければ非課税世帯として優遇されるの?」という疑問の声も聞かれます。今回は、住民税非課税世帯の判定に「資産」は関係するのか、そして気になる60代・70代の資産の実態について解説します。

貯金3000万円でも「住民税非課税世帯」になれる?知っておきたい判定基準とシニアの資産事情 ※画像:amanaimages
貯金3000万円でも「住民税非課税世帯」になれる?知っておきたい判定基準とシニアの資産事情 ※画像:amanaimages

そもそも「住民税非課税世帯」になる条件とは?

まず前提として、住民税非課税世帯とは、世帯全員の住民税が非課税である世帯を指します。この場合、住民税の所得割・均等割のいずれも非課税であることが要件です。

該当するには、以下のいずれかの条件を満たすことが必要です。※東京23区の場合。

・生活保護法による生活扶助を受けている

・障害者、未成年者、寡婦、ひとり親で、前年の合計所得金額が135万円以下

<同一生計配偶者または扶養親族がいる場合>
・前年の合計所得金額:35万円×(本人・同一生計配偶者・扶養親族の合計人数)+31万円以下

例:夫65歳以上・妻扶養。夫が年金収入のみなら211万円以下

<同一生計配偶者または扶養親族がいない場合>
・前年の合計所得金額:45万円以下

例:65歳以上。年金収入のみなら155万円以下

お住まいの自治体(級地)によって多少前後するため、正確な数字は市区町村の窓口やWebサイトで確認しましょう。

参照:個人住民税|暮らしと税金|東京都主税局

住民税非課税の判定に「金融資産」は関係ある?

住民税非課税かどうかの判定において「保有している金融資産の額」は関係ありません。

住民税はあくまで「前年の所得」に対して課される税金です。そのため、たとえ銀行に3000万円以上の貯金があっても前年の「所得(年金所得や給与所得など)」が基準以下であれば、住民税非課税世帯に該当します。

60代・70代の金融資産保有額は?

では、実際にシニア世代はどの程度の資産を持っているのでしょうか。金融経済教育推進機構の「家計の金融行動に関する世論調査2025年」から、その実態を見てみましょう。

●60代の金融資産「3000万円以上」の割合は?
60代の金融資産保有割合の上位3位は以下の通りです。

【単身世帯】
・1位:金融商品非保有……30.4%

・2位:3000万円以上……15.6%

・3位:100万円未満……9.1%

60代単身世帯の金融資産保有額の平均は1364万円。中央値は300万円です。

【二人以上世帯】
・1位:3000万円以上……27.2%

・2位:金融商品非保有……12.8%

・3位:2000万~3000万円未満……12.4%

二人以上世帯の場合、平均額は2683万円、中央値は1400万円となっています。

●70代の金融資産「3000万円以上」の割合は?
70代になっても、多額の金融資産を保有し続けている世帯が一定数存在します。

【単身世帯】
・1位:金融商品非保有……20.4%

・2位:3000万円以上……17.5%

・3位:100万~200万円未満……8.1%

70代単身者の金融資産保有額の平均は1489万円。中央値は500万円です。

【二人以上世帯】
・1位:3000万円以上……25.2%

・3位:2000万~3000万円未満……12.3%

・2位:1000万~1500万円未満……11.1%

二人以上世帯の場合、平均額は2416万円、中央値は1178万円となっています。

この調査の金融資産には、預貯金以外に株式や投資信託、生命保険などが含まれています。また、日常的な出し入れ・引き落としに使用される普通預金の残高は含まれていません。つまり、実際の「金融資産」はもっと多い可能性もあるのです。

まとめ

住民税非課税世帯の判定は、あくまで前年の「所得」に基づいて行われるため、貯金などの金融資産は直接影響しません。そのため、「資産はたっぷりあるけれど、年金収入が少ないから住民税が非課税」というケースが実際に起こり得ます。一方で、データが示す通り、シニア世代の資産状況には大きな差があり、同じ住民税非課税世帯であっても、実態はさまざまあることが分かります。

【編集部からのお知らせ】
・「家計」について、アンケート(2026/4/30まで)を実施中です!

※抽選で20名にAmazonギフト券1000円分プレゼント
※謝礼付きの限定アンケートやモニター企画に参加が可能になります
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
本記事の内容は一般的な情報提供を目的としており、特定の金融商品や投資行動を推奨するものではありません。
投資や資産運用に関する最終的なご判断はご自身の責任において行ってください。
掲載情報の正確性・完全性については十分に配慮しておりますが、その内容を保証するものではなく、これに基づく損失・損害などについて当社は一切の責任負いません。
最新の情報や詳細については、必ず各金融機関やサービス提供者の公式情報をご確認ください。

あわせて読みたい

カテゴリー一覧

All Aboutサービス・メディア

All About公式SNS
日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
公式SNS一覧
© All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます