信頼できる先生の授業を受けられるならば、その先生について勉強すればいい。きっと、英語の実力は伸びるはずだ。
しかし、誰もがスクールに通えるとは限らない。地理的な問題があるかもしれない。時間的な問題かもしれない。金銭面がネックになるかもしれない。
そんな人たちのために、エッセンス イングリッシュ スクール学校長、中村紳一郎先生が英語学習の極意を伝授してくださった。
- 家庭での英語学習の方法についてお話をお聞かせください。
中村先生:英字新聞や英文雑誌を読んだり、英語放送を聴くことを薦めますね。
- 具体的にはどのような方法で読んだり、聴いたりするのでしょうか?
中村先生:まず、英字新聞、英文雑誌ですが、1つの記事を最低でも1分間100ワードのスピードで読むことです。英文記事は、だいたい1200~1500ワードですから、10分から15分で読むことができます。
- そのとき大切なことは?
中村先生:英語を英語のまま理解し、日本語主義にならないようにすることです。
(英語を英語のまま理解することの大切さは「中村先生に訊く! 伸びる生徒の条件」に詳しく書いてあるので、ぜひ参照してください)
- どんな記事が良いのでしょうか? お薦めの記事とかありますか?
中村先生:どんな記事でもかまいません。スポーツが好きならスポーツの記事、一面の話題になるような記事が好きならそれを読めばいいんです。特にこれを読め、あれを読めというものはありません。それと、英字新聞ですが、必要な記事だけを読んだら、あとは捨ててけっこうです。
- 捨てるのですか? もったいない気もしますが。
中村先生:ええ。あとで読むかもしれないと新聞を貯めておくと、読んでない記事があんなにあると強迫観念にとらわれます。これは精神的負担になり、英語の勉強どころではなくなります。定期購読をして毎日1つの記事を読むだけでもいいですし、週刊誌を1部購入して、興味のある7つの記事を1日1つずつ読んでいってもいいんです。読み終わったら古いものはすぐに捨ててくださいね。
- 潔く捨てるのですね。それは精神的に良いかも。でも、英字新聞や英文雑誌って難しくありませんか?
中村先生:確かに初心者の方には難しく感じられると思います。でも、最初は5%しか分からなくてもいいんです。そのうち、10%わかるようになります。この時点で英語の実力は倍になっていますよね。9割がわからないと考えるのではなく、わかる部分が倍になったと考えることが大切なんです。
- ポジティブシンキングと言うことですか?
中村先生:その通りです。100%のメッセージのち、10%わかるとしましょう。これはマイナス90ではなく、プラス10です。こう考えることで、英語の敷居が低くなります。わからないと悩むことなんて何の役にも立たないんです。プラス、プラスとイメージして、トレーニングを続けることが大切なんです。
- 心強いお言葉です。「目から鱗が………」って思う人もたくさんいるのではないでしょうか。ところで、リスニングではどのようなアドバイスがありますか?
中村先生:リスニングも同じことなんです。理解するパーセンテージを上げることに焦点を当てることです。CNNなどの二カ国語放送でも、ラジオのAFNでも、何でも良いですから、ネイティブ向けの番組を視聴するのは効果が上がります。意識を集中して、聴くことが大切です。そうしなければ、英語はただの雑音になってしまいます。英語を英語のまま理解する姿勢を崩さずに視聴を続ければ、リスニング力は短期間に伸びていきます。