中村先生：効果はないとは言えませんが、私が薦める方法ではないですね。英語を勉強する何か目的があるはずです。その目的を実現するためには、1日に1時間や1時間半くらいの時間はとれるはずです。英語の勉強をするときは”聖なる時間”と考えて、日常と切り離さなければいけません。
－ そうは言いますが、つきあいや残業で深夜帰宅ということもままあるかと思いますが………
中村先生：何も夜だけが勉強時間ではありません。夜がだめなら朝、勉強すればいいんです。朝なら電話がかかってきて、勉強が中断することもありません。まさに”聖なる時間”といえるでしょう。もちろん、最初は、眠いだけで勉強しているのか、ボーっとしているのかわからないかもしれません。でも、1～2週間もすれば慣れてきますよ。
－ なるほど。早朝に会議をするアメリカのビジネスマンの感覚ですね。早朝勉強を続けるコツみたいなものは？
中村先生：起きてすぐ勉強ができるように、前日に机の上に教材を広げて、起きたらすぐ勉強に取りかかれるようにしておくことです。ちょっとした工夫ですが、とても効果があります。ぜひ試してみてください。
－ 他にアドバイスはありませんか？中村先生：いわゆる「素朴な疑問」を大切にすることです。
－ たとえば？
中村先生：動名詞と不定詞の名詞的用法がありますよね。結局は名詞なのにどうして2種類あるのか？ これは素朴な疑問ですよね。こういう素朴な疑問を持つことが大切なんです。動名詞だけを目的語にとる動詞を「メガファス」などと暗記するのではなく、どうしてこれらの動詞が動名詞を目的語にとるかということを、動名詞の性質と不定詞の性質の違いから理解して欲しいですね。そこに考えることの楽しさがあり、英語学習の醍醐味もあるんです。人間は「なるほど！」と思って理解したことは忘れないんです。
－ 仮定法で時制がずれることとかも？
中村先生：そうそう、それも素朴な疑問で、大切にしたいですよね。
－ 今日はどうもありがとうございました。
中村紳一郎先生のプロフィール
エッセンス イングリッシュ スクール学校長。日本を代表するTOEIC講師。TOEIC990点、英検一級、GMATフルマーク。毎回TOEICを受験し、常に学習法と攻略法を研究する。『TOEIC TEST 完全攻略 3000語』（語研）、『TOEICテスト全対策』『戦略的TOEICワード』（SSC）、『TOEIC TEST リスニング 900点対策』（あさ出版）など、TOEIC定番書籍を多数執筆。
取材協力
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