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映画『PLAN 75』磯村勇斗インタビュー!75歳以上の「死を選ぶ」権利に翻弄される青年、演じる苦労とは(3ページ目)

映画、ドラマに大活躍している俳優の磯村勇斗さん。最新作の映画『PLAN 75』でも印象深い演技を見せています。磯村さんに本作の撮影について、また役者としての未来についてインタビューしました。

斎藤 香

執筆者:斎藤 香

映画ガイド

2022年に出演映画が7作品! 映画出演を増やした理由とは

PLAN75

2022年に映画出演が増えた理由をお話ししてくれました

―磯村さんは、昨年から今年にかけて映画界で大活躍。2022年は出演作が7作品もあります(2022年6月現在)。出演オファーが絶えないということだと思いますが、実感はありますか?
 
磯村
あまり実感はないです。ただ、自分の俳優人生についていろいろ考えたときに、映画の世界でもっと「磯村勇斗」を知ってもらいたいと思ったんです。
 
僕はこれまで映画よりもドラマ出演が多く、まだ映画界で自分は知られていないと感じていました。それで2年くらい前から、映画に積極的に参加するようにしていたんです。2022年の公開作が多いのは、たまたま重なったからなのですが、バランス良く、さまざまなタイプの作品に出演できて良かったです。
PLAN75

自分の演技に満足することはないし、満足してはいけないと語る

―なるほど、そうだったのですね。戦略として増やしていったのですね。
 
磯村
はい。映画の仕事に集中できたのは本当に良かったし、やっぱりすごく楽しかったです。やっと映画の世界に一歩足を踏み入れることができたと思うので、これからも映画の仕事もどんどんやっていきたいです。
 
―磯村さんは、俳優の仕事が好きで仕方がないと感じますが、芝居の醍醐味とはなんでしょうか?
 
磯村
そうですね、何が醍醐味かと言われると、まだ答えはわからないです。探している最中ですね。楽しいことに変わりはないのですが、これだ!と一言では言えない。強いてあげれば、芝居を通して、いろいろな人生を体験できるということでしょうか。
 
そして、僕はひとつの仕事が終わっても、満足できないというか、満足してはいけないと思っているんです。この仕事はゴールがなく、見えないものと闘っている感じなので。また、作品は多くの人が関わって作られますが、俳優が役と向き合う作業は、個人の闘いでもあるので、結構、孤独な仕事でもあります。それでもこの仕事が好きだし、もっともっと自分を磨いていきたい。ゴールが見えないからこそ、走り続けたいですね。

>次ページ:「黒澤明時代の再来」くらいの勢いで日本映画を盛り上げたい
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