ダイエットに興味がある人なら一度は聞いたことがあるであろう「ガルシニア」という食品。インドやタイ、スリランカ、アフリカなどの熱帯地域に自生する柑橘系の植物で、その実に含まれるヒドロキシクエン酸(HCA)と呼ばれる物質が糖からの脂肪合成を阻害する(要は食べたものを脂肪に換えにくくする)作用があるとの研究報告があり、人気のダイエット食品の一つになっています。
また、その人気の背景には、産地ではこのガルシニアを調味料としてカレーや魚の酢漬けなどに昔から日常的に使っているために極めて安全性が高い食品であるとの宣伝効果もありました。
ところが!この安全と言われつづけてきたガルシニアについて、平成14年3月1日に厚生労働省が主催した薬事・食品衛生審議会の専門部会で動物実験による毒性が確認されたとの報告がなされました!
詳しくは厚生労働省のサイト内で審議会で配付された資料が公開されていますので、そちらをご覧下さい(研究報告なので、読みにくいですが…)。
またこれに伴い、厚生労働省は、過剰摂取に気をつけるようにとの情報提供をするように関係業界に要請することを決定しました。ちなみに今回の動物実験を人間に当てはめると市販のダイエット食品(ガルシニア)の摂取目安量の10倍程度に値するとのことなので、現在市販されているダイエット食品を多少食べ過ぎたからといってすぐに影響がでるとは考えにくいですが、最近では通常の加工食品にも添加されいることも多く、意図せずに過剰に摂取する場合も考えられるため、日常的にダイエット食品として摂取している方は特に注意が必要です。
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※ダイエットは個人の体質、また、誤った方法による実践に起因して体調不良を引き起こす場合があります。実践の際には、必ず自身の体質及び健康状態を十分に考慮したうえで、正しい方法でおこなってください。また、全ての方への有効性を保証するものではありません。