ジンクス「茶柱が立つといいことがある」といわれるのはなぜ?
「茶柱が立つといいことがある」のはなぜ?
なぜ茶柱が立つと縁起が良いのか? 起源・理由
茎が混ざっているので茶柱が立ちやすい「番茶」
「茶柱が立つ」とは、日本茶を淹れた際に茶碗の中で茶柱(チャノキの茎の部分)が縦に浮いた状態をいいます。
昔から「茶柱が立つと縁起がいい」といわれているのは、柱のもつイメージに関係しています。柱には、物事全体を支えるものや人という意味があります。「大黒柱」や「床柱」などというように、しっかりした柱が立つことはその家の繁栄につながります。また、神様は一柱、二柱と数えるため、神様のご加護にも通じます。茶柱が立つということは、このように縁起が良いことにつながります。
茎の部分は品質の高い新茶にはほとんど混入しておらず、番茶などに混入しています。そこでお茶の産地の商人が、人気がない番茶を売りやすくするために「茶柱が立つと縁起が良い」と触れまわり、それが広がったといわれています。
茶柱が立った場合、どうしたらいい?
茶柱が立った場合、実際にどうするかにはいくつかのバリエーションがあります。- 茶柱が立ったことを他人に言うと、良いことがその人に移ってしまうので言わない
- 茶柱が立ったことを他人に知られる前に茶柱を飲み込まないと良いことが逃げてしまうので、まずは茶柱を飲み込む
- 茶柱を着物の左袖に入れておくと良い
これらを総合すると、今は着物の左袖に入れるのは稀なので、他人に知られないよう飲み込み、茶柱が立ったことも言わないのがベターなのかもしれません。
茶柱を立てるコツは?
茶柱を立てる秘訣とは?
- 茶葉の中に茎の部分が入っていること(番茶、茎の部分を集めた茎茶など)
- 茎が通るくらいの穴が開いた急須や、目の粗い茶こしを使うこと
- せっかく茶碗に茎が入っても、勢いよく注ぐと茶碗の中で泳ぎまわって立たないので、静かに注ぐこと
とはいえ、なかなか茶柱を“立てる”のは難しいものです。もし「茶柱が立つ」演出をしたい場合には、あらかじめ茎をひとつ取り出し、片側をつぶして湿らせておきます。これを淹れたお茶にそっと入れると、つぶして湿らせた部分が下を向くので、茶柱が立ちやすくなるでしょう。
茶柱が立ったお茶をお客様に出すのは失礼?
品質の良い茶葉に茎が混入しているのは稀なこと
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