話し方・伝え方

同僚が新型コロナに感染したときにかける言葉NG例!タイプ別注意点

新型コロナウイルスに感染してしまった同僚とは、どのように話せばいいのでしょうか。悪気なく「コロハラ」と呼ばれる伝え方をしてしまうかも知れません。コロナになった人にかける言葉の、タイプ別注意点とNG例を確認しておきましょう。

藤田 尚弓

執筆者:藤田 尚弓

話し方・伝え方ガイド

同僚が新型コロナに感染したときにかける言葉、タイプ別NG例

同僚が新型コロナに感染したときにかける言葉、タイプ別NG例

 

初めて経験する、コロナウイルスと共に生きる世界。コロナにかかってしまった人を責めたり、職場復帰したあとも心ない態度をとったりなど、残念な事例もあるそうです。コロナ禍では多くの人がストレスを抱える状況にあるため、普段は配慮ある話し方ができる人でも、つい余計なことを言ってしまうことがあります。

コロナにかかってしまった人とどのように話せばいいのか。タイプ別のNG例とコロナにかかってしまった人にかける言葉の例を確認しておきましょう。
 
<目次>
 

【タイプ1】自粛をしっかりしている人が気をつけたいこと

自粛をしっかりしている人は、長引く自粛でストレスが溜まっていても、外出したい気持ちや、人と会いたい気持ちを自制することができています。ストイックな部分を、他人にも求めてしまうこともあり、外出をしている人に怒りを感じることもあるかも知れません。

「我慢強く自粛をしている人」「自分勝手に出歩いてリスクを高めている人」といった二分法で考えると、自粛をしていないように見える人に強い言葉を使いたくなりがちです。
 
・NG例

「自分が感染するのは勝手だけれど、職場の人やその家族の感染リスクまで高めるのはどうかと思う」

「職場の人の迷惑よりも、自分のわがままを優先してたくせに」

など
 
自粛をしている人、自分勝手な人という2タイプだけだと考えると、つい辛辣な言い方をしたくなってしまいます。やむを得ず外出をしなければならなかった人や、自粛をしていても感染してしまった人もいることを考えるようにしてみてください。柔軟な考え方をすることで、攻撃的な言い方を予防する効果が期待できますし、自分自身のストレスも軽減されるはずです。
 

【タイプ2】コロナは騒ぎ過ぎと思う人が気をつけたいこと

情報を自分なりに考えることができる人の中には、新型コロナウイルスで騒ぎ過ぎだと思っている方もいると思います。そういった視点で探せば、さまざまなデータを見つけることも可能ですし、慎重に行動する人が、メディアに踊らされている人のように見えてしまうこともあるでしょう。

そうなると「教えてあげよう」という気持ちから、自分の考えを主張したくなります。感染して治療していた人にとっては、これが、心ない一言に聞こえてしまうことがあります。
 
・NG例

「なんで検査なんかしちゃったの? インフルでもアデノウイルスでも陽性出ちゃうのに。しなくてもいい隔離とか消毒とか大変でしょ」

「そもそも誰が儲かるか考えれば分かると思うんだけどさ。バカ正直に言うこときくのもいいけど、迷惑がかかる人もいることを考えて」

など
 
たくさんの情報が氾濫している中で、多様な考え方を持つ人が出てきています。何が正解なのかハッキリしない状況で、自分と考えが違う人を攻撃するのは避けたいところです。歴史を振り返っても、状況や判断、正解が変わるということもよくあることです。「教えてあげたい」という親切な気持ちを一旦保留しましょう。こういった慎重さは、違う考えを持つ人からの批判から身を守ることにも繋がります。
 

【タイプ3】感染は自業自得だと考える人が気をつけたいこと

自業自得だという気持ちは表情などにも出てしまいがち

自業自得だという気持ちは表情などにも出てしまいがち

新型コロナウイルスに感染したのは「感染対策を怠っていたから」「我慢せずに出歩いていたから」などと考えていませんか? コロナウイルスは、いくら気をつけていても感染することがある病気です。しかし様々な対策法が周知されているため、かかってしまった本人に非があるように考えてしまいがちです。

そのような考え方があると、感染した人に対しての言葉がキツくなってしまうことがあります。
 
・NG例

「自業自得だよね」

「甘く考えて、ちゃんと対策してなかったからこういうことになるんだよ」

など
 
正義感からひとこと言いたくなってしまう人もいると思います。しかし自粛をし、感染対策を徹底していても感染してしまうことがあるのがコロナウイルスです。いつ自分が感染してもおかしくないと考え、何か言いたくなった場合でも、言葉を慎むとよいでしょう。
 

【タイプ4】過度に怖がり過ぎる人が気をつけたいこと

自分も感染させるのではないか。そんな気持ちが強い人は、治療して復帰してきた人に対しても過度に距離をとってしまいがちです。心配なあまり、悪気なく相手を傷つけるようなことを言ってしまうこともあります。
 
・NG例

「もう本当に治ったの? 出社して大丈夫なのかなぁ……」

「うつされないか心配なんだけど」

など

「もう本当に治ったの?」といった問いかけは、表情や声のトーン次第では単なる質問にも聞こえるセンテンスです。しかし過度に感染を恐れている場合、相手を嫌がっているニュアンスになりがちです。完治している人に対して、そのような振る舞いをしないよう気をつけましょう。
 

復帰してきた同僚に声をかけるならどんなフレーズがいい?

迷ったら、いたわりの言葉をかけよう

迷ったら、いたわりの言葉をかけよう

新型コロナウイルスの感染では、重症化する人もいます。軽症なケースでも、身体の不都合や様々な制約があって大変な時期を過ごしたはずです。後遺症に悩む人もいますし、そうでない場合でも、なにかと不安がある状態だと思われます。どう声をかけていいか分からない人は、いたわりのフレーズを覚えておくとよいでしょう。
 
・いたわりフレーズの例

「大変だったね。身体はもう辛くない?」

「びっくりしたよね。まだ本調子じゃないと思うから無理はしないでね」

など
 
繰り返しになりますが、新型コロナウイルスは対策をしていても感染してしまう可能性がある病気です。いつ誰がかかってもおかしくありません。自粛でストレスが溜まり、情報が溢れている環境では偏見をもちやすいということを意識して、ハラスメントにならないよう十分気をつけましょう。

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