《目次》
・ねんきん定期便には2種類あります
・ねんきん定期便には何が書かれているのか?
・年金をもらえる条件を満たしているか
・もらえる年金はいくらか?いつからもらえるのか
・最近の年金加入状況
・これまでの保険納付額
・ねんきんネット登録用のアクセスキー
・ねんきんネットを活用しよう
・まとめ
ねんきん定期便には2種類あります
誕生日の月に送られてくる「ねんきん定期便」ですが、ハガキと封筒の2種類があるのを皆さんご存じでしょうか。今回の記事ではハガキの定期便について触れていきますが、違いは封筒が35歳、45歳、59歳という人生の節目に送られ詳しい内容が記されたもの、ハガキはそれ以外の年に送られてくる簡易なものと考えてください。なおハガキでも50歳未満の方と50歳以上の方では金額についての記載内容が異なります。
・50歳未満の方:これまでの加入実績に応じた現時点での年金額
・50歳以上の方:今の加入状況が今後も続くと仮定して計算した、将来の年金見込み額
ねんきん定期便には何が書かれているのか?
一目見ただけではよくわからない「ねんきん定期便」ですが次の5項目について書かれています。・年金をもらえる条件を満たしているか
・もらえる年金はいくらか?いつからもらえるのか
・最近の年金加入状況
・これまでの保険料納付額
・ねんきんネット登録用のアクセスキー
各項目をそれぞれ分けて見ていきたいと思います。
年金をもらえる条件を満たしているか
これまで保険料を払ってきたのに、将来の年金が受け取れないのではがっかりです。そのため、「ねんきん定期便」には受け取りに必要な期間要件が満たされているか判断できるよう「これまでの加入期間」の表が記載されています。表の右端には受給資格期間と記載されており、これは年金に加入していたとみなされる期間のことです。年金をもらうためにはこの期間が120カ月を超えている必要がありますので、まずはこの項目を確認してください。
なお受給資格期間の左側には、各年金の加入期間の内訳が記載されていますが、あまりなじみのない項目もあるため解説いたします。
・第1号被保険者:自営業者や学生および無職またその配偶者であった期間のことです。
なお保険料を未納にしていた月数は除かれています。
・第3号被保険者:会社員や公務員の配偶者として扶養されていた期間のことです。
・合算対象期間:年金額には反映されませんが受給資格期間としてカウントされる期間のことで「カラ期間」とも呼ばれています。過去に年金制度は任意加入であったことや、年金の対象でなかった方も受給資格期間を満たせるよう、合算できる期間が記されています。
もらえる年金はいくらか? いつからもらえるのか
皆さんが一番気になるのは、将来の年金額はいくらでいつからもらえるかではないでしょうか。「ねんきん定期便」には、前述したように50歳未満の方へのハガキには、これまでの加入実績に基づいた現時点での年金額が、50歳以上の方へのハガキには、今の加入状況が今後も続くと仮定して計算された将来の見込み年金額がそれぞれ記載されています。また50歳以上のハガキには受給開始年齢(*)と年金の詳細も記載されており、よりイメージしやすい内容となっています。
*本来年金は65歳からもらえますが、昭和36年4月1日以前生まれの男性や昭和41年4月1日以前生まれの女性は、65歳前から「特別支給の老齢厚生年金」がもらえるため、受給開始年齢欄が記載されています。
最近の年金加入状況
「ねんきん定期便」の中で毎年必ず確認してほしい項目であり、直近の年金加入状況が記載されています。転勤や転職、結婚により名字が変わった際などは加入記録もれが起こることがありますので、定期便が来たタイミングで必ず最近の加入状況を確認し、不明な点がある場合は近くの年金事務所に問い合わせることをおすすめいたします。これまでの保険料納付額
「ねんきん定期便」には今までの年金保険料の納付額が国民年金と厚生年金に分けて記載されています。国民年金保険料は通常納付の金額に加え、前納や免除を受けた場合また追納した場合はその実額が累計で記載されています。なお厚生年金保険料は保険料自体が会社との折半ですので、ご自身の給料から引き落とされた自己負担分のみが累計で記載されています。
ねんきんネット登録用のアクセスキー
「ねんきん定期便」にはアクセスキーが記載されています。これは後述する「ねんきんネット」に登録するためのアクセスキーであり、これを使うと簡単に登録できます。なおアクセスキーの有効期限は3カ月ですのでご注意ください。ねんきんネットを活用しよう
日本年金機構が提供する「ねんきんネット」とは、これまでの年金記録や将来受け取る年金の見込み額など年金に関する様々な情報をパソコンなどから確認できるサービスです。利用には登録が必要ですが、ハガキに記載してあるアクセスキーとメールアドレス、基礎年金番号の3つがあれば簡単に登録することができます。なお基礎年金番号はハガキではなく年金手帳に記載されています。サラリーマンの方は総務部門が一括して預かり管理していることがありますので、年金手帳が手元にない場合は問い合わせをしてみてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。「ねんきん定期便」は毎年届くのにあまりよく見ていなかった方という方も、ハガキ1枚で将来の年金額や受け取り時期のみならず、今までの年金加入に関してのあらゆる情報が分かりますので、届いた際にはじっくりと見ることをおすすめいたします。【関連記事をチェック】
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