ライフスタイルや働き方など、あらゆる日常がひっくり返った2020年。食生活においても、長期間の自粛により自炊の機会が増え、テイクアウトや宅配の需要が高まり、マインドフル・イーティング(食べることに集中すること)が推奨されるなど、これまでとは違う様式も受け入れるべき時代へと移り変わりつつあります。
 
サプリメントやスーパーフードといった栄養補助食の分野でも、概念が少し変わってきました。例えば、「海外セレブが食べているオシャレな食べ物」として定着したスーパーフードも「生命を維持するために効率的な栄養価が高い食べ物」という本来の形に近い目的で摂取する人が増えています。
 
そんな中で、美容感度の高い女性を中心にじわじわと注目を集めているのが、海外では既にスタンダードになりつつある「昆虫食」です。美容にも健康にも、ダイエットにも役立つとされる新時代スーパーフード。未知なる食の世界へ足を踏み入れてみませんか?
 
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女性の強い味方、「昆虫食」の全貌が明らかに!

 

そもそもスーパーフードとは?

 
次世代のスーパーフードとして注目されている昆虫食。筆者が理事を務める一般社団法人日本スーパーフード協会では、スーパーフードの定義を以下のように位置付けています。(※1)
 
・栄養バランスに優れ、一般的な食品より栄養価が高い食品であること。ある一部の栄養・健康成分が突出して多く含まれる食品であること。

・一般的な食品とサプリメントの中間にくるような存在で、 料理の食材としての用途と健康食品としての用途をあわせもつもの。
 
つまり、少量であってもサプリメントのように多くの栄養素を摂取することができる、効率的な食材。実際に今回のコロナ禍で「物資不足」を経験したことから、食糧難に備えられるスーパーフードに改めて注目が集まっているのです。
 
スーパーフードを食糧難対策として活用する事例は、世界各国のニュースでも度々紹介されています。例えば、“スーパーフードの王様”スピルリナは、湖に生息する藻の一種で、ビタミン・ミネラル・アミノ酸・食物繊維など、50種類以上もの栄養成分を含んでいます。そんな栄養価の高さから、食糧難対策としてスピルリナの名前が挙がっているほか、米国NASA(航空宇宙局)と日本JAXA((独)宇宙航空研究開発機構)が、食料確保が難しい場面で役立つ「宇宙食」として活用する研究を行っています。(※2)
 
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スピルリナは粉末やサプリメントで摂取可能。

 

スーパーフード界の新星「昆虫食」のパワー

 
スピルリナに続き、多分野での活用が期待される昆虫食ですが、どのような点から“スーパーフード”と称されるのでしょうか。
 
まず前提として、「昆虫=生物」であることから、その栄養成分の大半はたんぱく質で成り立っています。昆虫は高たんぱくでありながら、低脂肪でコレステロール値も低め。健康的なダイエットの近道は、筋肉を保ちつつ燃焼しやすい体を作ることなので、たんぱく質は積極的に摂取したいものです。ダイエットだけでなく、メリハリのあるボディメイクにも効果的です。
さらに、ビタミン・ミネラル等も豊富で、必須アミノ酸も含有。女性が不足しがちな鉄分もしっかり含まれています。
 
少量で多くの栄養素が摂取でき、高いエネルギー源となり得る点は、まさにスーパーフードの名にふさわしい食品といえるでしょう。また、前述した食糧難対策についても、繁殖がしやすく量産可能な点から注目を集めています。

 
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 日本でも昆虫食専門ショップがオープンし、より入手が簡単に。 

 

コオロギで美も健康も、ビジネスチャンスも手に入る?

 
しかしながら、どんなに良いと言われても、昆虫を食べる行為自体に抵抗がある方も少なくないはず。
筆者も海外留学時、『幼虫の炒め物』を初めて食べたときは、お皿に盛りつけられた物体を直視できませんでした。しかし、恐る恐る食べてみると、その味はびっくりするほどクリーミーで美味しい! 社会人になって中国の出張先で食べた『サソリの揚げ物』も、「香ばしくて川海老の唐揚げに似ている」という感想を持ちました。

そう、先入観を持たずにトライしてみれば、美味しく食べられて健康にもなれる。昆虫食はいいとこ取りの食材なのです。
 
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見た目には慣れが必要です。


数ある昆虫食の中で最もスタンダードともいえるのが、コオロギです。2013年にニューヨークのメキシカンレストラン「Antojeria la Popular」でお目見えした、肉のパテの代わりにコオロギを使用したコオロギバーガーやコオロギタコスも話題となりました(※3)。

実際にたんぱく質やマグネシウムの含有量が牛肉より高いことから、代替肉としての用途でも期待されているコオロギ。
ちなみにアメリカでは、今後2~3年のうちに昆虫食の市場規模が増大するといわれています。実際に、昆虫食をメイン事業とするベンチャー企業や投資家が後を絶たないことからも、注目度の高さがうかがえます。

様々な料理に直接かけて使えるパウダータイプや、小腹が空いたらいつでも気軽に食べられるプロテインバーやスナックも、通販で簡単に手に入る時代。(※4・5)
コオロギの活用法は日々進化を遂げているのです。

 
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原形がわからないコオロギパスタも人気。  

 
食事にも効率を追求し、目的を持って摂取して、栄養効果を求める時代。変化を続ける日々の中で、新しいものを柔軟に取り入れてみる人こそが、この時代を生き抜いていけるのかもしれません。
美容面での期待はもちろん、栄養価の高い食材で“戦える身体づくり”を目指すために。固定概念は捨てて、「昆虫食」という未知なるジャンルへと挑戦してみてはいかがでしょうか?
 
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「昆虫=美と健康」の時代はすぐそこ!かもしれません。


 
【参考】
 
※1
スーパーフードの定義と基準(日本スーパーフード協会HP)

※2
Spirulina world.com(DIC学術研究文献専門サイト)

※3
Antojeria la Popular(Thrillist)

※4
昆虫食ショップ(TAKEO)

※5
昆虫食ショップ(bugoom)
 

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※個人の体質、また、誤った方法による実践に起因して肌荒れや不調を引き起こす場合があります。実践の際には、必ず自身の体質及び健康状態を十分に考慮し、正しい方法で行ってください。また、全ての方への有効性を保証するものではありません。