子育て

子供を叱らない親、ママ友への対処法……他人の子の叱り方

人に迷惑をかけたり、危険なことをする子供を叱らない親、知らん顔なママ友っていませんか。中には「うちは、叱らない子育て方針だから」とい方もいらっしゃいますが、これは「叱らない子育て」の間違った解釈です。そんなときどうしたら良いのでしょうか。

田宮 由美

執筆者:田宮 由美

子育てガイド

<目次>

子供を叱らない親、ママ友はどうすべき?

子供を叱らない親、ママ友への対処法……他人の子の叱り方

人に迷惑をかけていても、叱らないで放置しているママ友に困ることがあるでしょう

しつけをきちんとせず、自身の子どもが人に迷惑をかけているにも関わらず、知らん顔して見ているママ友に悩んでいる人は、案外多いのではないでしょうか。

「叱らない子育て」という言葉は、聞いたことがあるでしょう。各家庭にはそれぞれ子育ての方針があり、「叱らずに子どもを育てる」という親もいらっしゃるでしょう。しかし、その叱らない子育てを勘違いして解釈している親もいるようです。

例えば次のような場面に出遭ったことはないでしょうか。

■よその家のソファーの上で、どんどん飛び跳ねる
「うちの子、体を動かすこと、大好きなの!」
 
■友達のおもちゃを取り上げて、なかなか返さない
「人が持っている物、何でも欲しがる時期なのよね~」
 
■些細な口ケンカから、手が出て友達を叩く
「うちの子は、謝るのが嫌いなタイプなの」

など、自分勝手な言い訳をして、子どもを叱らず「うちは、叱らない子育て方針だから」と平気で言う親もいます。
 

本来の「叱らない子育て」とは、叱ることに頼らない子育て

「叱らない子育て」と言っても、人に迷惑をかけることや、危険な場合は、しっかり注意しなければなりません

「叱らない子育て」と言っても、人に迷惑をかけることや、危険な場合は、しっかり注意しなければなりません

「叱らない子育て」とは、叱るという手段を使わずに、正しい方向へ子どもを導くことです。叱る代わりに、褒めたり、親がお手本を見せたりして、人に迷惑をかけず、社会のルールを守るように子どもを育てることです。決して、子どもを放置することや無関心とは違うのです。
 
特に、危険が及ぶことや人に迷惑をかけることは、注意しなければなりません。それは、自分の子どもでなくとも、言えることでしょう。
 
しかしそこにママ友という関係があると、今後のお付き合いのことなど考え、悩むところです。子ども同士を遊ばせていて、相手の子どもが人に迷惑をかけている場合、その子を叱って、もしママ友と気まずくなったら……と思うと、なかなか注意し辛いものですね。

では、どのように関わればよいのでしょうか。人に迷惑をかけるわが子を叱らないママ友への対応法を2段階に分けてお伝えします。
 

ママ友に自分の子育て方針を伝える

人に迷惑をかける子どものママ友に、注意を伝えることは難しく、憂鬱になることもあるでしょう

人に迷惑をかける子どものママ友に、注意を伝えることは難しく、憂鬱になることもあるでしょう

直接、その子どもを叱ったり、注意する前に、そばにいる親に気づきを促す方が、摩擦は少ないでしょう。ママ友に、自分の子育て方針を伝えるような言い方で、相手に気付いてもらうようなアプローチをしましょう。その時のポイントを3つお伝えします。

■ポイント1、一旦は相手の言葉を受け入れる
最初に、ママ友の話しに理解を示す言葉を言いましょう。そうすれば、相手は次の話しが受け入れやすくなります。

■ポイント2、自分の意見や子育て法を伝える
ママ友の子育て法を否定や批判するのではなく、自分の子育て法を伝えます。

■ポイント3、笑顔で、穏やかに話す
話すときは、笑顔で、穏やかな口調で、また柔らかいトーンで話すことを心がけましょう。

これらの会話で、ママ友が気づき、わが子を注意してくれればよいのですが、そうでない場合もあると思います。その時は子どもに直接注意してよいでしょう。
 

次に、子どもに直接注意する

人に迷惑をかけたり、危険な行為など叱るべき場面で、その親が放置しているようなときは、たとえママ友の子どもであっても、心を決めて注意しましょう。その時のポイントを3つご紹介します。

■ポイント1、その場で注意を促す
ママ友に注意を促したその流れの場で言いましょう。時間が経過してから「あの時ね、……」など言うのはよくありません。

■ポイント2、行為のみを端的に注意する
迷惑をかけている行為のみを短く、端的に注意しましょう。

■ポイント3、目を見て、きっぱりした口調で注意する
子どもの目を見て、厳しい表情で注意しましょう。大きな声を出す必要はありませんが、きっぱりした口調で言ってください。 迷惑をかけているわが子を叱らないママ友への対応、具体的返答例を紹介します。

■他所のお宅のソフアーの上で、どんどん飛び跳ねる
ママ友へ
「そうよね、うちの子もとっても活発で、体を動かすことが大好きなの。でも家の中で騒ぎすぎたり、飛び跳ねるのはダメって注意しているわ。その分、屋外で思いっきり遊ばせているの」
子どもへ
「ソファーの上で飛び跳ねるのは止めてね」
 
■友達のおもちゃを取り上げて、なかなか返さない
ママ友へ
「うちの子も、同じよ。直ぐに人の持っている物を欲しがるの。でも順番に使うことや、ルールを守らせることを教えるのって、この時期大切だから、うちは順番に使うようにいつも言っているのよ」
子どもへ
「おもちゃは順番に使いましょう。もう返してあげてね」
 
■些細な口ケンカから、手が出て友達を叩く
ママ友へ
「子どもって、言葉で伝えるより、先に手が出ちゃうこと多いよね。でも叩くことは絶対ダメって、はっきり教えているの。そして『ごめんなさい』が言える子は、かっこいいよって言ってるのよ」
 子どもへ
「叩くことは、絶対ダメ!ごめんなさいを言いましょう」
 

価値観の違うママ友と距離を置くこともあり

いきなり子どもに注意をするのではなく、ワンクッション置いていますので、親には注意する理由が分かり、ママ友も納得がいくと思います。これでもし、相手が怒ったり、険悪なムードになるのなら、価値観が違うのですから、今後益々溝は深まっていくでしょう。
 
今は、子ども同士が遊ぶので、仲良くしていても、家庭の教育方針が違っていれば、やがて子ども達も成長するにつれて、一緒に遊ぶことは減るでしょう。ですので、徐々にそのママ友と距離を置いていくこともよいでしょう。
 
 ママ友の子どもに注意することは確かに難しいものですが、その子どものためにも、ぜひ叱るべき場面では注意してみてください。

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※乳幼児の発育には個人差があります。記事内容は全ての乳幼児への有効性を保証するものではありません。気になる徴候が見られる場合は、自己判断せず、必ず医療機関に相談してください。

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