ヨガのレッスン中はポーズに集中していますが、終わってから「あのとき流れていたBGMはなんだったんだろう? あの曲を聞くとものすごくリラックスする」と心に染み込んだ音楽に気づくことがあります。ヨガを実践すると五感が研ぎ澄まされ、匂いや音、味覚などが鋭くなるからではないでしょうか。
ヨガインストラクターをしている私自身、気分や目的に合わせてヨガの音楽を使い分けています。リラックスしたいとき、アクティブに動きたいとき、瞑想のときに使う曲などそれぞれに合った音楽があるものです。合っていないと邪魔になる音というのも実際にあり、結果ヨガに集中できないこともあるからです。
そこで今回は、ヨガインストラクターである私イチオシの、なりたい気分や目的別のおすすめのヨガ音楽を紹介します。
マントラ:ヨガ音楽の鉄板「Deva Primal」は心地よく神聖な気分にマッチ
マントラの歌姫と言われるDeva Primal(デヴァ・プレマール)は、ヨガの先生に大人気! レッスン中に聞いたことがある人も多いかもしれません。マントラ(真言)を知っている人も知らない人も、彼女のやさしい歌声とメロディーに癒されるはずです。おすすめポイントは、
・やさしい歌声に心身ともにリラックスし、ヨガを実践する神聖な空間が作れる
・宗教色を感じずに心地よくマントラを聴けるだけでなく、いらない力も抜けてポーズが深まる
・基本的にマントラの繰り返しにメロディーがついているので、難しく感じるマントラが身近なものに
マントラと言えば、本場インドのお経のような堅苦しいものばかりで、BGMとして流せるものはほとんどありませんでした。それを誰でも聞きやすいメロディーとやさしい歌声で神秘的な空間へと誘ってくれる彼女のアルバムは、革命的と言っていいでしょう。特に「The Essence」と「Dakshina」は、聴けば聴くほどマントラのすばらしさを感じ、知らないうちに一緒に口ずさんでしまう必聴アルバムです。
DATA
Deva Primal┃Dakshina
DATA
Deva Primal┃The Essence
アップテンポ:動きたいときにはノリのいい”MC YOGI"がおすすめ
多くの人に聴いて欲しいのが、MC YOGIのアルバムです。彼自身もヨガを愛し、実践し、探求しているので、歌詞にもヨガ愛が溢れています。これだけでもおすすめポイントですが、もう少し詳しくご紹介すると、・インドの楽器や雰囲気はそのままに西洋風にアレンジされ、もはや新しいヨガミュージックとして確立している
・動きたい、汗をかきたいヨガのにピッタリ合う曲が多い
・曲だけを聴いても、インドの神様の逸話などを歌っているので純粋に楽しく知識が深まる
私が最初にYOGIを聞いたとき、こんなオシャレなヨガミュージックがあるのか! と本当に衝撃を受けたのを覚えています。彼らは積極的にヨガで世界をよくしようという活動の中でコラボ作品も多く、こんな大御所と! あんな人と! とアルバムが出るたび、驚きと感動を与えてくれるんですよね。個人的に必聴だとアルバムは「Elephant Power」です!
DATA
MC Yogi┃Elephant Power
瞑想:深いリラクゼーションタイムを満喫するなら”スパミュージック”を
激しいポーズを取って汗をかくのが好き! という人もいれば、仰向け姿勢でリラックスした屍のポーズが好きという人もいると思います。ヨガは人によっても、日によっても目的が違うかもしれませんが、大事なのは心身のバランスを整えること。特に究極のリラクゼーションを味わいたい! と思う人におすすめなのが、久保田真琴さんの「スパ」シリーズ。
おすすめポイントは、
・「スパ アジア」「スパ バリ」「スパ インド」とシリーズ化されていて、誰もが聴きやすい設定
・自然の水の音、鳥のさえずりなど心地いい音に疲れた脳もリラックスする
中でもイチオシは「スパ・アジア」です。「スパ バリ」「スパ インド」は個性的な音楽なので、特徴がありすぎてリラックスできないと思う人がいるかもしれません。その点、「スパ・アジア」は日本人の多くがなつかしく心地よく聞ける音楽なので、リラックス度は満点だと言えます!
DATA
久保田真琴┃SPA ASIA
基本的にヨガにはどんな音楽をかけておこなってもOKなのですが、五感が研ぎ澄まされるからこそ、究極にリラックスした状態を十分に堪能する音楽選びは大切です。ぜひ、その時の気分や、自分の好みに合った1枚を見つけてくださいね。