増えるフリーズドライ食品、栄養について
フリーズドライ食品、栄養はあるの?
お湯を注ぐだけで食事が食べられる便利なフリーズドライ食品。近年では味噌汁やおかゆなどをはじめ、多種多様なフリーズドライ食品が増えています。手軽で場所を選ばずに美味しい食事ができることから人気を博していますが、「フリーズドライ食品に栄養はあるのか?」と気になったことはありませんか? ここでは、フリーズドライ食品について詳しく解説し、フリーズドライの栄養について掘り下げていきたいと思います。
フリーズドライ食品はどのように作られる?
フリーズドライ食品は、食品を冷凍して、真空に近い状態で乾燥させることで作られます。
乾燥させるときには、氷から水蒸気に変える「昇華」が行われます。水で例えると、氷の状態からいきなり水蒸気に変化するイメージです。こうすることで氷の粒があった箇所に隙間が生じ、スポンジ状のフリーズドライ食品ができあがります。
フリーズドライ食品を食べるときにはお湯をかけて食品を戻します。氷の粒があった隙間の部分にお湯が入ることで食品が水分を含み、食べられる状態になるようです。
家庭でフリーズドライ食品を作ってみたい人もいるかもしれませんが、今のところは真空凍結乾燥機を使う方法しかなさそうです。真空凍結乾燥機は安いものでも40万円程度なので、家庭での導入はまだ難しいかもしれませんね。
フリーズドライ食品は、手軽さはもちろん、その美味しさも人気の秘密です。できたての味をそのままフリーズドライにするので、レトルトや冷凍食品のような他のインスタント食品よりも味がよいと評判になっています。
今後の展開にも注目していきたいフリーズドライ食品ですが、気になる栄養の方はどのようになっているのでしょうか。
フリーズドライ食品の栄養は?
食材は、調理によって損失する栄養素があるというのはご存知のとおりです。水にさらしたり、加熱したりするだけでも失われていく栄養素もあります。フリーズドライ食品はいろいろな過程を経て作られるので、「栄養なんて何も残っていないんじゃないの?」と思う人がいても無理のないこと。
しかし、フリーズドライ食品は乾燥させる過程において、食品の温度が高くなることはありません。そのため、熱によって栄養素が壊れるということはないので、栄養素の損失を抑えることができます。
また、常温で長期保存が可能なフリーズドライ食品ですが、人気のメーカーでは保存料を一切使用していないとのこと。簡単で美味しく、さらに安全性も高いという食に求められるほとんどの条件を兼ね備えたフリーズドライ食品は、まさにテクノロジー進化の賜物といえるでしょう。
フリーズドライ食品にはどのようなものがある?
代表的なフリーズドライ食品は、味噌汁や卵スープのような汁物類です。あったほうがいいけどなくてもいい……絶妙な位置付けの汁物を手軽に用意できるのはうれしいですね。
また、お粥や雑炊のフリーズドライ食品も人気があります。具合が悪いときに消化のよいものを食べたいと思っても、調理ができないこともありますよね。弱っている身体の回復を早めるためには、栄養のある食事をしっかり摂らなくてはなりません。具合が悪くて料理ができない……そんな場面でも、フリーズドライのお粥は役立つことでしょう。
驚くのは、メディアでも話題になったフリーズドライの「チキンカツの玉子とじ」。お湯をかけるだけでサクサクのチキンカツを玉子でとじた豪華な一品がすぐに完成します。ごはんに乗せて食べたり、おかずの一品として食べたりいろいろな食べ方が楽しめる料理です。仕事で帰りが遅くなったときや、職場でのお弁当代わりになどにいかがでしょうか。
栄養もキープしたまま美味しく!
味噌汁や雑炊をはじめとするフリーズドライ食品は常に高い人気を保っています。カレーやパスタなど、どんどん進化を続けるフリーズドライ業界にはこれからも注目しておきたいですね。「美味しさも栄養もキープしたまま手軽に作れる」を叶えてくれるフリーズドライ食品は、食の多様化を体現した近未来的フードの象徴ともいえるのではないでしょうか。【関連記事】