運動と健康

"運動音痴"を克服する方法…コンプレックスを消せば運動能力は上がる!

【アスレティックトレーナーが解説】「"運動音痴"だからスポーツはできない」と思い込んでいませんか? 体育の授業などで上手にできなかった経験が原因で、運動への苦手意識を抱えている人は少なくないようですが、自分に合う運動に出会えてないだけかもしれません。運動への苦手意識を克服するコツを解説します。

西村 典子

執筆者:西村 典子

アスレティックトレーナー / 運動と健康ガイド

"運動音痴"という思い込みで、運動能力はさらに低下する?

運動が苦手な女性のイメージ

運動は苦手だからしたくない……。その苦手意識が運動能力を低下させているかもしれません


運動があまり得意ではなく苦手意識を持っている人にとって、体を動かしたりスポーツをしたりするのは、できれば避けて通りたいものでしょう。自分では頑張っているつもりなのに、周囲から笑われてしまったり、簡単にできそうな動作がうまくできなかったりすると、運動そのものが嫌いになってしまうかもしれません。「自分は運動音痴なんだ」というコンプレックスを一度抱えてしまうと、さらに体を動かす機会を避けるようになり、ますます運動に必要な動作がうまくできなくなるという悪循環に陥ってしまうこともあるでしょう。

今回は運動に苦手意識を持っている方のために、その苦手意識の原因と、克服するためのコツをご紹介します。
 

コンプレックスの原因は? 体育の授業=運動の全てではない

誰でも小さな頃は、走ったりボール投げをしたりと、体を動かすのが好きなものです。何をきっかけに「運動が苦手」「運動音痴だ」というコンプレックスを持ってしまうのでしょうか?

多くの人は、学校の体育の授業から運動を習い始めると思います。体育では、同級生たちと一斉に同じ種目に取り組むことになるので、友達に比べて走るのが遅かったり、他の子たちが簡単にしている縄跳びなどができなかったり、球技で失敗して笑われたりすると、「運動は面白くないな……」と感じてしまうのも当然でしょう。体力レベルには個人差があるので、まだできなくても無理のない運動であっても「友達はできているのに、自分にはできない……」と感じてしまうこともあるものです。

体育のようなある程度まとまった集団の中で行う授業は、それぞれの好き嫌いや得意・不得意に合わせたものではないため、一人ひとりの能力に合ったものや得意な運動を見つけたりすることは難しいかもしれません。体育の授業から運動に苦手意識を持っている人は、実は自分に得意な運動やスポーツにめぐり合っていなかっただけかもしれないのです。
 

「運動音痴でもできるスポーツ」を考える前にすべきこと

「運動神経が悪いから」と運動自体をあえて避ける方がいますが、運動能力は生まれ持ったものではなく、どちらかというと環境要因が影響すると考えられています。運動習慣や運動する環境がないことで、自分がいわゆる"運動音痴"だと思い込んでしまうような、運動の苦手な状態をつくり出してしまうのではないかと思います。まずは運動への苦手意識を払拭するためにも、「これならできそう」というものからチャレンジしてみてください。体を動かすことは気持ちがいい、楽しいと感じるようなものだといいですよね。運動音痴でもできる運動はないかと質問されることがありますが、運動音痴を克服するために人に薦められた運動を無理にするのではなく、自分自身が楽しめそうなものを探してみることが大切です。

もし一人で始めるのが難しそうなら、友達と一緒にハイキングや山登りに出かけたり、シェイプアップを兼ねてヨガ教室などに参加してみたりといったことでもいいと思います。まずは「ちょっとやってみたい」というものに挑戦してみること。暗闇でバイクをこぐフィットネス教室や、笑いながらヨガを楽しむラフティングヨガ、壁にある凹凸を利用して壁を登るボルダリングなど、最近は目新しく、面白そうな教室も多くみられるようになりました。人目を気にしないでできそうなところもいいですよね。
 

運動の楽しさを感じられるよう、興味があることからはじめの一歩を

苦手意識から運動を避けていると、ますます運動が苦手になってしまいます。ここまででご説明したように、まずは体を動かすことを楽しむことから始めましょう。他人の目が気になるようであれば自宅で動画を見ながら運動をすることも一つの方法ですし、友達や家族を巻き込みつつ一緒に楽しむこともよいでしょう。何ごとも「はじめの一歩」はハードルが高いものですが、それを越えると続けやすくなると思いますので、ぜひ気になるものにチャレンジしてみてください。
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