有名人の離婚の原因として報道されたことをきっかけに、社会的に認知されるようになった「モラハラ」。SNS上などでは、夫からのモラハラに悩む妻の声が多く見られます。「モラハラ夫」や「モラ夫」と呼ばれる彼らの特徴をまとめてみました。
   

モラハラとは あなたの旦那は大丈夫?

夫の言動、これってモラハラ? モラハラ夫の特徴を紹介

夫の言動、これってモラハラ? モラハラ夫の特徴を紹介(出典:三船美佳離婚から学ぶ「モラハラチェックリスト」

モラハラとは、言葉や態度などによって心を傷つける精神的暴力「モラルハラスメント」の略。相手を過剰に束縛、支配をし、怒り出すと相手の人格すべてを否定するような暴言を吐いたり、極端な態度に出たりする事象を指します。有名人の離婚の原因であると報じられたことなどから知名度が上がりました。近年は、家庭内でモラハラに走る「モラハラ夫」「モラ夫」からの被害に声を上げる妻たちが注目されています。

モラハラ夫の特徴をまとめてみました。言動で繰り返し傷つけてくる夫、理不尽に感じられる振る舞いをする夫は実は「モラハラ夫」なのかもしれません。ご家庭の雰囲気や出来事を振り返りながら、チェックしてみましょう。

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モラハラ夫の特徴1:家庭内で優位に立ちたがる

モラハラ夫の関心は、いかにして妻を従わせ、家庭内の覇権を握るのかにあります。自分が優位に立つ状況は当然のものであり、妥当なことだと認識しているのです。付き合っている時は積極的にリードして、自分を引っ張っていってくれる姿を「男らしい」と感じていたけれど、結婚したら亭主関白どころではないモラハラ夫の本性が見えてきた……と苦しむ妻が多いようです。

結婚当初は、グイグイと引っ張っていくタイプの夫が頼もしく見えたものの、3カ月も過ぎると少しずつ夫の言動に疑問を持ちはじめたといいます。
「こんなことも知らないのか、バカが!」
「誰の稼いだ金だと思っているんだ?」
しまいには、少しでも気に入らないことがあると、夫はこんなふうに何時間でもK子さんをののしるようになったのです。それでもK子さんは「たしかに、私は専業主婦だし……」とガマンするしかありませんでした。


そもそも夫婦は、対等な目線に立ち、共に助け合って歩んでいくべき関係。モラハラ夫が自分の言い分ばかりを通し、言葉や態度の暴力によって優位に立とうとするようでは、妻はストレスや心の傷を抱えていってしまいます。また、モラハラ夫が妻に対して突きつける要求は、自分の考えや意見に絶対服従すること。妻が意見を述べていても、「正しい自分の見解」にたてついているとみなし、聞き入れようとしません。

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モラハラ夫の特徴2:妻の欠点をあげつらう

妻の行動に非難できる点を見つけては陰湿に指摘するなど、相手の価値を貶めるのが、モラハラ夫の常套手段。あの手この手で妻を叱りつけます。

わたしが貯金していたものも「主婦には必要ない」と取り上げられ、その後、今度は「少しも貯金出来ないなんて情けない」と言われました。化粧をすると「主婦を忘れてる」と言われ、子供が悪さをして怒ると「虐待してる」といわれます。友達と遊んだり実家に行くのも反対。最初のうちは喧嘩になっていたんですけど、私が意見を言うと「お前の意見は聞いてない。常に俺が嫌な思いをしたくないからこうしろ」といい、「俺から言わせたら○○だ」が口癖です。

モラハラ夫の怒りは、妻の行動が本当に問題なのかとは、実はあまり関係がありません。妻がどんな行動をしようと、重箱の隅をつつくようにして責めます。モラハラ夫からすると、妻を見下すことで優越感に浸っているのです。

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モラハラ夫の特徴3:自分が被害者であることを強調する

妻の欠点をあげつらって責めたうえで、モラハラ夫は「そんな不出来なお前のせいで迷惑だ」と自分が被害者であることを主張し、妻に罪悪感を抱かせようとします。初めのうちは腑に落ちていなかった妻も、繰り返し強調されるうちに自己否定に陥り「こんなにダメな私を受け入れられるのは夫だけ」と思い込んでしまうというケースも。こうした観念が植え付けられることによって、事態はより複雑化し、妻はモラハラ被害の解決に踏み出しにくくなってしまいます。

彼の怒りの原因は私の態度にある、といいます。「前に注意をしたことを繰り返す、何度言っても直らない、人の話を聞かない……同じことを繰り返しするのはわざとしか思えない」とも言われます。「普段楽しく過ごしてるのは、俺が我慢しているからだ。君は家事もしっかり出来て仕事も頑張ってるけど、人として大事な部分が欠けている。耐えきれないから別れたい」と言われるとやり過ごせない気持ちでいっぱいです。


実際、モラハラ加害者は、概して言動のハラスメント性に無自覚。都合のよい答えを導き出すために、自分自身の心を操作しているのです。人を貶めなければ自尊心を保てないという現実への直面化を避けるという、一種の自己防衛が働いています。したがって、被害者が加害者の心を変えようと努力しても、精神的負担が増して疲弊してしまうだけということが少なくありません。

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モラハラ夫の特徴4:心を通わせようという気持ちがない

モラハラ夫が妻とのコミュニケーションに求めることは、基本的には自分の要求を通すことのみ。妻側の感情や都合を慮ることがほとんどなく、バランスをとる気がありません。

嬉しいこと、悲しいこと、辛いこと苦しいこと。全部二人で分け合いたいと勇気を出していったら、「わからない」とだけいわれました。自分の出せる力を振り絞り精一杯がんばってきました。尽くしてきました。それも夫は「わからない」としか言いません。

「自分は正しいから/食わせてやっているから/男だから、尽くされて当然」という誤った考えが根底にあるので、妻への感謝や思いやり、尊重しようという態度が欠如しています。

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モラハラ夫の特徴5:まともな話し合いができない

モラハラ夫の関心は、いかにして妻を従わせ、家庭内の覇権を握るのかにあります。妻がモラハラの不当を訴えて話し合いの場を持とうとしたところで、夫婦で建設的な意見交換をする気はありません。論点をずらし、話をすり替えて結局はいつもの妻非難に持ち込んでしまうのです。

具体的に何か話し合おうとしても「女のくせに」や「誰のお陰で……」というように、論点がまったく違う方向に行ってしまいます。それを指摘すれば「いつから、そんなに偉くなったんだ」と言われ、結局は、私の心がけでなるべく彼を怒らせないようにし、良い風に考えることで、嫌な目に遭わないようにするしかありませんでした。

モラハラは加害者が変わらなければ改善しない問題ですが、加害者自身が聞く耳すら持てないという事実が、この問題の根深さを物語っています。

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モラハラ夫からの離婚体験談(当事者インタビュー)

 

モラハラ夫の特徴6:妻の行動を監視・束縛したがる

妻の身だしなみに関してさえも「こうしろ」「これはするな」と口を出し、監視と束縛によって妻の行動を掌握したがります。友人との外出のみならず、パートなどで働きに出ることそのものや職場の付き合い、実家に帰省することにすら難色を示す場合も。

家事の細かい部分、例えば食洗機のかける時間まで決められます。服を買えるのは年1~2回だけ。ナプキンを買うのにもことわりをいれ、買いに行きます。「化粧はしなくていい、髪は短い方がいい」と言われ、去年自慢のロングヘアーを泣きながら切りました。趣味はお金がかかるからダメといわれますが、夫はスキーやバイク、車、ゴルフなど他にも多々やっています。

妻を自分の思い通りに振り回し支配したいので、妻が家庭の外とコンタクトを取ることで情報や支援を得て「この状況はおかしい!」と気づき、離れていくことを恐れているのです。

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モラハラ夫の特徴7:徹底した無視や不機嫌な態度

そもそもモラハラは加害者の言葉や態度によって被害者が精神的なダメージを負ってしまうことですが、これがさらに見えにくく、気づかれにくく進化したものが急増中の「サイレント・モラ」。モラハラが怒鳴ったり暴れたりといった感情をぶつけるような言動であるのに対して、サイレント・モラは無視やため息、「お前にはわからないよな……」と呟くといった、静かに相手を不安に陥れていくもの。

不機嫌、無言、無視といった期間が、周期をおいてやってくるのです。普段は普通の人なのに突然こうしたことが始まるので、何が原因かこちらにはまったくわからないのです。最初は「私の何が悪かったのか教えて。直すから」と懇願していたのですが、無視されました。 

「無視されるという被害に遭った」と聞いただけでは、言葉の暴力などに比べてたいしたことがないように思ってしまうかもしれませんが、より気づかれにくいことや、被害を立証し難いことから、さらにたちが悪いともいえます。被害者としても自分が溜め込んでしまっているストレスに認識が追いつかず、自覚するより先に体調に表れるという事態もありえます。

■参考記事
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モラハラ夫の特徴8:外にでると理想的な夫としてふるまう

仕事を頑張っていたり、親族や友人との関係が良好であったりするいわゆる「外面が良い」タイプの人物が、職場や人間関係のストレスを家庭内で発散させてしまうというのも、モラハラ夫の一つのパターンです。家族以外の人間からの評価が高いため、妻がモラハラ被害を相談しても「あんなに良い人なんだから、気にしすぎなんじゃない?」と取り合ってもらえず、解決に至りづらいという弊害も。

夫は外ではとてもいい人でした。仕事もよくできますし、仲間からも上司からも信頼が厚いということでした。……(中略)……また、子供のPTAや行事には欠かさず出席し、率先して仕事をする、どこから見てもよいパパでした。 外面はいいのに、家では一変します。

周りから「素敵なご主人ね」と言われていると、モラハラ夫の「お前が悪い」攻撃とあいまって、妻がモラハラを理不尽なことだと認識することがますます難しくなってしまいます。

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モラハラ夫の特徴9:落ち込んだ様子を見せる時もある

 モラハラ夫も、常に手ひどい振る舞いしかしないという訳でもなく、良い夫・良い父としての顔を見せる時もあります。硬軟を取り交ぜて、妻の感情をゆさぶります。

私は主人から酷いことを言われると、「もうこんな人とは一緒にいたくない。子供と一緒に新しい人生を生きていきたい」と心の底から思うのですが、機嫌が直った主人は子供たちともたまに遊んでくれますし、時間があれば家事も手伝ってくれます。こういう主人をみていると、私が間違っていたのかな? 理想を押し付け過ぎたかな? と反省し心の隅に主人から言われた暴言をしまい込み、また日常の生活をおくってきました。でも喧嘩になるとまた辛いことを言われます。この二つの繰り返しで信頼というのが無くなり、このまま結婚生活を続けて良いのか本当に分からなくなってきました。

二面性を見せて妻を混乱させ、また妻の外部との接触を断つという巧妙な操作が徐々に妻を一種のマインドコントロール状態に追いやり、モラハラ夫から逃れにくくなる結果に。つらい思いをしていても、「しょうがないこと」「私のせい」とますます苦しくなるような思考に陥ってしまうのです。

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モラハラ夫の実態をお伝えしました。ご家庭を振り返って、あてはまるところや不安があるようなら、信頼できる周囲の人や、専門の諸機関などへの相談をおすすめします。モラハラの理不尽を耐え続けなければいけないということはありません。ご自分の健康を大事に考えてくださいね。

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